旬のおたより[夏]

夏晦静穏

お品書き

 8月も早いもので、もう晦(つごもり)。「らしい日」が少な

いまま夏が終わる。「9~11月は秋」と世間からのコンセンサ

スが得られているとの前提とすれば、立秋もとうに過ぎたから名

実ともに既に「秋」なんだろう。「平年と異なる気象・気候」と

「渦中」にあっても「心静かに穏やかに夏晦を過ごせたこと」と

「この一膳のありがたみ」を心の中に深く刻み、噛みしめる。

                【調理・撮影:2021/08/31】

葉月梅雨

お品書き

 雨が続いている。うだるような夏の暑さは遠い昔の思ひ出に。

時候の挨拶としては正に「処暑」がピッタリだが、先週「走り処

暑」としたから、次に続く適当な「旬」のお題が見当たらない。

 やむなく、お題を「葉月梅雨」としたが、今年限り、今回限り

とするつもり。誰もこんな夏を望んではいないはず。8月も残り

1週間。いち早く「らしい日」に戻ることを願うばかり。

                【調理・撮影:2021/08/24】

走り処暑

お品書き

 「梅雨末期と同様」と発表された今回の継続的な豪雨により、

被害に遭われた方々に衷心よりお見舞い申し上げます。

 直前までお題を「納涼の宴」と設定していたが「納涼」とは無

縁な状況。「処暑」も時期尚早であるから当お題に着地した。

 「涼しさ」はありがたいが、時節らしい天候に戻り、もう一つ

の「禍」もいち早く終息することを併せ、衷心より祈念する。

                【調理・撮影:2021/08/17】

残暑涼風

お品書き

 立秋の名が雨を呼び、その雨が微かに涼風を運んでくれ、残暑

ならぬ残酷暑の辛さから少しだけ解放されと表現しよう。それで

も8月初旬を通過したばかり。これから更なる「残酷暑」が続く

かもしれないから、この僅かな涼しい時間を満喫したい。

 当鮨に必要かつ重要な素材である石川県産鮮魚介類の入荷が量

・種共に低調「夏枯れ」模様。他県産がその穴を埋めている。

                【調理・撮影:2021/08/10】

盛夏招福

お品書き

 暦の上では今週末に「立秋」を迎えるが、まだまだ暑い日が続

き、秋の気配すらもない「夏真盛り」である。「禍」に気を付け

なければならないが、「暑さ」にもやられないよう、皆様ご自愛

ください。高齢の母親より先に「ワクチン接種」が始まり、終了

予定であることと、この状況の中「平和の祭典」がなし崩し的に

継続されていることに「娑婆の矛盾」を感じざるを得ない。

                【調理・撮影:2021/08/04】

三伏涼風

お品書き

 「三伏の候、時下ますますご健勝のことと、心よりお喜び申し

上げます。」が少々腹立たしい。毎日毎日うだるような暑さにあ

って、当方も含め多くの方が、この暑さに「げんなり」としてい

る中の「ご健勝・お喜び」は、白々しい。と思いませんか。

 当方ができることは、「三伏涼風」を発信することにより、少

しでも涼風(すずかぜ)を皆様に感じていただくことだけ。

                【調理・撮影:2021/07/27】

盛夏点描

お品書き

 先週、北陸地方の梅雨明け(速報値)が発表された。最高気温

も30℃を超える日が続き、いよいよ夏本番と言ったところであ

る。そんな時季に相応しい季語「盛夏」。Web上調べてみると

「梅雨明けと7月上旬~8月上旬」が要件の相場であった。

 毎年毎年相変わらずの石川県産鮮魚介類の「夏枯れ」に突入し

入荷が乏しい。他産地がその穴を埋めている。寂しい限り。

                【調理・撮影:2021/07/20】

静謐の季

お品書き

 「降雨」と「禍」が重なり、世間が自制し正に「静謐」。ここ

は、その天からの指示通り、心閑にこの「静謐の季」を召し上が

っていただいて「美味しい」をさらに昇華した「召し上がって気

持ちが落ち着く」の心境に至り、この憂さを晴らしていただきた

い。派手さなく落ち着きのある旬の素材の一つ一つをよく噛みし

めていただくと、一貫毎に「その好さの本質」に辿り着ける。

                【調理・撮影:2021/07/13】

涼風御膳

お品書き

 7月を迎え、店頭では底曳網漁の名残もすっかり消え、夏らし

い素材が出揃っている。しかしながら、やや種・量とも少なく、

所謂「夏枯れ」に近い状況である。鮮魚介類の資源が急に枯渇し

たわけでない。個人的な意見ではあるが、需要とは無関係の生産

(漁業)者の自主的な生産調整(やる気の無さ)の現れであると

理解している。動機は「安さ」。これに他ならない。

                【調理・撮影:2021/07/06】

梅雨の口福

お品書き

 6月も明日が晦。底曳網漁も来月から禁漁期間に入る。名残惜

しいが、鮮魚介類の活性高く、他の漁法の漁獲もその穴を埋める

に相当する種・量が期待できるし、実際ある。その期間にその全

ての種類(量は不可)を当「いしかわ旬の鮨だより®」によって

採用する保証もなく、可能な限り採用しているうちに、季節が移

って、その種類も様変わりし、また追いかけることになる。

                【調理・撮影:2021/06/29】

夏至饗宴

お品書き

 夏至を通過し、いよいよ夏本番といきたいところだが、まだ梅

雨も明けていないから少々先走り。梅雨明けを待とう。

 6月も残りわずか。底曳網漁の禁漁期間を控え、なるべく名残

惜しい「底曳きもの」をより多く採用したいが、この時期、鮮魚

介類の活動が活発であり、定置網漁・刺し網漁等の漁獲量・種も

当然増えてくることから、品揃えに頭を悩ませる時期でもある。

                【調理・撮影:2021/06/22】

入梅の季

お品書き

 数日前に二十四節季の「入梅」を通過した。気象庁のHPによ

ると、北陸地方の梅雨入りは、平年6月11日ごろとのこと。今

年は、まだ発表がないことから、暦通りとはいかないようだ。

 一方、海中には「梅雨」がないものの、降雨による淡水の流れ

込みの時期・量により、植物プランクトンの発生に始まる食物連

鎖の動向に影響があることは、間違いないところである。

                【調理・撮影:2021/06/15】

麦秋点描

お品書き

 毎年この時期、麦秋の風景を堪能できる場所が水田として苗が

植えられていた。「コメ余り」と「コメ離れ」が素人目にもハッ

キリ分かるし、実感している昨今、農政も減産・減反を奨励して

いる中の「転作して米作り」。正直「ヨクワカラナイ」。

 一方「渦中」にあって、店頭に並べられる魚種・量が明らかに

減らされていることは、理解できる。もう元には戻らないのか。

                【調理・撮影:2021/06/08】

水無月朔日

お品書き

 6月1日と言えば「衣替え」。当HPトップのスライドショー

も「夏」に衣替えを実施したが、ご当地石川、梅雨入りも宣言さ

れていない上、朝晩少し肌寒く本格的な夏は、まだまだ先か。

 一方海の中は、これから海水温が上昇し、新子も出始め漁獲は

量・種とも豊富となるが、店頭では反して乏しい。なぜならお客

様が少ないから。協力するも、当方一人では解決に至らない。

                【調理・撮影:2021/06/01】

涼風御膳

お品書き

 来週からはもう9月というのに、陸(おか)は熱波が席巻し、

秋の気配すらない。熱中症対策に万全を期すようお願いします。

 一方、海の方は海水温がピークを迎え、魚介類の動きが最も活

発な時期であるはずだが、生産者(漁業者)は、熱中症対策なの

か、9月から始まる底曳網漁の準備なのか不活発。漁獲量・種が

極めて低調であることに現れている。その間需要がないのか。

                【調理・撮影:2020/08/25】

晩夏の候

お品書き

 お盆休みも過ぎ、あの暑さが僅かに力を弱めてきた。日没も早

まりその分、昼の熱がこもらず、夜は少し涼しく寝苦しさが解消

されありがたい。漁業者の皆様もその暑さから解放され、漁獲量

・種が増えるものと期待していたが虚しい結果。相変わらず需要

と無縁の供給が続き、産油国よろしく「供給を絞り魚価の高騰を

狙う」の意図が垣間見えるが、他県産がその穴を埋めている。

                【調理・撮影:2020/08/18】

三伏凌ぎ

お品書き

 立秋をとうに過ぎたから残暑。否「残酷暑」と表現せざるを得

ない。雨が降って少しは和らぐかと思いきや、かえって「蒸し暑

さ」が拍車をかけ、なんとも体に堪える。この暑さで鮮魚介類が

全滅するはずもないし、需要が皆無となるはずもないが、漁業者

の皆様も同じなんだろう。「ぐったり感」が漁獲量・種に滲み出

ている。皆様方どうぞ「三伏凌ぎ」で英気を養ってください。

                【調理・撮影:2020/08/11】

葉月吉日

お品書き

 相変わらず需要と無縁、資源量とは無関係の毎年この時期に発

生する生産者の自主的生産調整による乏しい漁獲量・種に、川下

の皆様が閉口している。最終消費者にとっての鮮魚介類に対する

印象は、先ず店頭に並んでいなければ買わない(買えない)し、

このご時世、自ら求めて遠くまで足を運んでまで買いに行くこと

は、ほぼありえない。そうやって忘れ去られるんだろうなぁ。

                【調理・撮影:2020/08/04】

三伏の候

お品書き

 三伏という言葉を初めて知った。詳細は、検索お願いします。

先日、その三伏に相応しいある種類の自主的出漁期間大幅短縮が

報道されていた。コロナ禍による需要減・単価下落が主な理由と

のこと。供給しないから需要がないのか、需要がないから供給し

ないのかは不明だが、他産地からの潤沢な供給もあるし、他にも

旬の食材は豊富にある。なるほど。公的支援があるからか。

                【調理・撮影:2020/07/29】

大暑点描

お品書き

 あまり詳細に書けないが、とある種類の近海における漁獲量が

近年稀にみる豊(大)漁との報道の一方、遠洋の漁獲量がここ数

年激減し、それを見越し対象を別の種類に替え、北太平洋側まで

出漁したにもかかわらず、目標を大きく下回る漁獲量。魚価も現

下の状況の中、安値安定し、採算ラインを大きく下回り、やむな

く撤退とのこと。相変わらずの需要と無縁の競合は、虚しい。

                【調理・撮影:2020/07/22】

文月御膳

お品書き

 天候不順と休漁(規則・意欲)から漁獲量・種共に低調である

が、それでも今回採用しなかった種の方が圧倒的に多い。それら

の組合せを考えると天文学的な数字となり、全ての組合せを検証

することは、不可能。その上、季節が巡り、旬の魚種も目まぐる

しく変化することをも視野に入れると、「今日の最善を積み重ね

るしかない」の結論に至り、「一期一会」が必然の結果となる。

                【調理・撮影:2020/07/14】

七夕の宴

お品書き

 近海底曳網漁が休漁期間に入り、店頭は、魚種・量共に少し寂

しい。所謂「夏枯れ」の時期を迎えたが、底曳網漁の影に隠され

ていた「逸材達が陽の目を見る」時期でもある。需要と無縁の供

給が長年改善されることなく継続され、鮮魚介類の消費量・金額

共に下げ止まることなく、年々右肩下がりとなっていることは、

事実。供給側の意識を変えていただくしかないが・・・

                【調理・撮影:2020/07/07】

底曳名残

お品書き

 石川県近海底曳網漁が二ヶ月月間の禁漁期間となる。数日後に

は、店頭から「底曳もの」がなくなってしまうのだろう。「名残

惜しい」の表現がピッタリ当て嵌まることとなる。さらに残念な

ことに、代替の漁がすかっり冷めてしまって、所謂「夏枯れ」の

状況が解禁の9月まで続く。暑さがその意欲をかき消すのではな

く「こんなもん獲っても油代にもならん」が理由らしい。

                【調理・撮影:2020/06/30】

夏至の賜物

お品書き

 夏至を通過した梅雨の中休みとなると、日差しが強烈でハンパ

ない。これから梅雨明けを待ち名実ともに夏本番を迎えることに

なるのだろう。一方海の中は、例年通り海水温が上昇中。新子が

どんどん成長する時期の真っ只中と言える。また、その新子を捕

食しようとする類の活性も高く、時化でなければ、何れの漁法も

豊漁となる。底曳網漁の禁漁が近づいてきた。今のうちに。

                【調理・撮影:2020/06/23】

紫陽花宴

お品書き

 石川産鮮魚介類・野菜類を活用した新種ネタの探索は、永遠の

98%を旨に継続するが、そもそも、人類が発見し得る可食新種

は、ほぼ見込めない。そこで、新たな鮨ネタの候補は、1)何か

と何かの組合せ。2)既存の鮨の概念を覆すお鮨と無縁の種の採

用。それに加え、3)生産者や流通が彼らの経済学的な理由から

見捨てた「古の好き素材の再登用」も忘れてはならない。

                【調理・撮影:2020/06/16】

水無月膳

お品書き

 気候が安定し、凪の日が続くと漁獲量・種が増えて嬉しい限り

である。海水温も上昇し、魚介類の活性が高いこともそれらの要

因に加えるべきであろう。その上、所謂「新子」が発生する時期

に差し掛かり、夏の序盤に相応しい「旬」が豊かで迷うほど。

 近年漁獲量の減少が顕著であり、84年がピークの1/3とな

っている。「獲れない」が主因だが、「獲らない」も相当ある。

                【調理・撮影:2020/06/09】

青葉の候

お品書き

 近所の公園の駐車場の規制が解除され、訪れる人も大分増えて

きた。躑躅の花の時季を逃して残念だろうが、青葉から放たれる

芳香と草刈り後の青々とした匂いがとても好い印象であり、華や

かさを逸した見た目の物足りなさを十分に補完している。

 一方、海の方は、気候が安定し漁獲量・種も例年通り豊富。お

客様も増えて、流通量・種も徐々に増えてきた。嬉しい限り。

                【調理・撮影:2020/06/02】

処暑の候

お品書き

 「処暑」その名の通り、漸くあの「残酷暑」も収まって、過ご

しやすい気候となってきた。さぞかし、生産(漁業)者の生産性

も向上すると思いきや、相変わらず水揚量・種とも寂しい状況で

ある。きっと、もうすぐ解禁の準備をされているのだろう。

 天気予報の「暑さおさまる」を「暑さおさる」と「ま抜け」に

認識。どうやら「残酷暑」にヤラレタようだ。回復できるのか。

                【調理・撮影:2019/08/27】

晩夏饗宴

お品書き

 お盆休みと台風の影響により、石川県産鮮魚介類の入荷は極め

て乏しい状況である。足が早く在庫が効かない鮮魚介類は、お盆

休みや台風が来ても一定の需要はある。むしろ、お盆期間などは

普段より需要があるように思える。その「穴」をしっかりと埋め

ているのが他県産や外国産である。せっかくの需要をゴッソリと

持って行かれているような気がする大きな機会損失だ。

                【調理・撮影:2019/08/20】

残暑払い

お品書き

 この酷い暑さは、立秋を過ぎたから常識的には「残暑」となる

のだろうが、その一文字加え「残酷暑」としておこう。

 さて、県内鮮魚介類生産(漁業)者は、この酷い暑さを避け、

休漁モード。その結果、量・種とも極めて低調。一方、他県産を

含む流通(市場)もこの酷い暑さを避け、お盆休みに突入。

 みんな「残酷暑」のせい。「残酷暑ニモマケズ」と勤しもう。

                【調理・撮影:2019/08/13】

盛夏口福

お品書き

 うだるような炎暑が続き、心身共にグッタリ。皆様方もご自愛

ください。多分、この暑さに生産者(漁業者)も出漁を見合わせ

られているのであろう、県内の漁獲量・種は、共に低調である。

 それでも途切れず「何かある」のは、資源豊富なご当地石川の

環境の良さと言えるのではないか。そのありがたさが、身に沁み

る。これが皆様方にとって「暑気払い」となれば幸いです。

                【調理・撮影:2019/08/06】

納涼専科

お品書き

 先週梅雨明けが発表され、最高気温が30℃を超える暑い日々

が続き、いよいよ夏本番か。明後日には8月。早いものですね。

 調理・撮影前(調達日)の漁獲・市場情報を眺めていると、鮨

ネタに相応しい魚種は30以上ある。仮に30として、その中か

ら10種を選ぶ組合せは、約3千万通りとなる。これを召し上が

って「少しでも涼を感じてもらえれば」の一期一会。

                【調理・撮影:2019/07/30】

大暑の宴

お品書き

 梅雨空が続く中、「大暑」を迎えた。お日様がギラギラと輝い

たカラッとした「大暑」ならまだしも、ただひたすらに蒸し暑い

だけの「大暑」には閉口し「対処」の術もない。去年はどうだっ

たなどは、遥か5万光年彼方へ。昨日食べたものすら危うい。

 この蒸し暑さのせいなのであろう。漁業関係者のやる気の無さ

が店頭に滲み出ている。それでも切れない海の豊かさに感謝。

                【調理・撮影:2019/07/23】

盛夏賜物

お品書き

 近海底曳網漁が禁漁期間となり、若干店頭の品揃えが寂しくな

ったかと感じたが、漁獲情報を冷静に凝視すると、鮨ネタに相応

しい魚種だけでも30種以上はある。寂しく感じさせたのは、店

側の品揃えの問題であり、漁獲減少ではなく、まして資源が枯渇

したわけではない。「夏枯れ」と嘆く方がいらっしゃいますが、

この時期に相応しい「旬の逸品」は豊富である。正に「賜物」。

                【調理・撮影:2019/07/17】

文月点描

お品書き

 店頭に並べられた魚種が「少し寂しくなった」と気付いたのは

静かに底曳網漁が禁漁期間に入ったせいなのだろう。解禁前には

ド派手なお知らせがある半面、「禁漁期間に入りました」とは誰

も言わないものだから気付くのが遅れた。それでも、この時期に

相応しい「旬の逸品」は豊かであり、食べるべき魚種は、食べき

れない程豊富にある。一度全種制覇にトライしてみてください。

                【調理・撮影:2019/07/09】

半夏生饗宴

お品書き

 半夏生にタコをいただく風習は、ご当地石川のみと思っていた

ら然にあらず。「半夏生 タコ」で検索してみてください。

 当タコ、タウリン豊富で「肝臓の解毒能力を強化。アルコール

障害にも効果的」(農水省HP)とあった。「タコは毎日摂取すべ

し」と即、調達したが「毎日飲まなきゃいい」だけの事。

 でも、タコを含め鮮魚介類は、毎日食べてもいいんですよ。

                【調理・撮影:2019/07/02】

夏至の候

お品書き

 今年の夏至を通過したが、相変わらずの梅雨空のお陰で、今そ

の時季であることに特段の印象はない。それでも、朝は早い時間

から明るくなって、少々睡眠不足と感じるのは自分だけか。

 一方、海は海水温上昇中であり、陸で言うところの「春真っ只

中」に相当するのであろう。店頭に出始めた魚種がそれを象徴し

ている。ウキウキ感が滲み出て、こちらまでそうなる。

                【調理・撮影:2019/06/25】

水無月祭

お品書き

 この時期に限らず、時化でなければ、鮨ネタに相応しい素材は

通常30~50種程度は出荷されている。少なく見積もって30

種とし、その中から10種を選択する組合せは、約3千万通りと

なる。今日の選択以外にも採用すべき「旬の」素材は豊富にある

ことから、同じ組合せにはならないし、出来ない。毎回「最善」

を意識した結果として、本来の意味の「一期一会」となる。

                【調理・撮影:2019/06/18】

入梅の候

お品書き

 暦の上では11日が「入梅」。実際のところ、北陸地方は既に

7日には梅雨入りしたとのこと。(新潟地方気象台発表)

 ここ数日は、陰鬱な雨が降ったり止んだり、ジメジメして肌寒

く、先日までの爽やかな初夏の陽気はどこへ行ったのか。

 一方、海の方は魚種・量ともその選択に悩む程に堅調である。

どうやら、春の気配から夏に向けての移行期間に入ったようだ。

                【調理・撮影:2019/06/11】

初夏の候

お品書き

 6月に入り「初夏」の名に相応しい爽やかな日々が続いて、

当「旬のおたよりページ」も「夏に衣替え」しました。

 陸は「初夏」ではあるが、海はそろそろ「春の盛り」に差し掛

かったところなのであろうポツポツと「新子」が出始めた。

 これから鬱陶しい「梅雨」を迎えるが、新たな(すっかり忘れ

ていた)素材との出会いがその憂いを払拭させる。海は豊だ。

                【調理・撮影:2019/06/04】

未来への懸橋

お品書き

 9月の底曳網漁解禁を控え、この時期、漁獲量・種が極端に減

る。需要が極端に減るからであろうか。「権利」と「義務」漁業

者が「漁業権」を行使できるのは、鮮魚介類の需要を満たす「義

務」を果たすことが大前提となるはず。失念してしまったのか。

 今回、ネタの全ては、石川産であるが、卵以外は全種冷凍スト

ック利用とせざるを得なかったことを何卒ご容赦ください。

                【調理・撮影:2018/08/28】

夏・赤づくし

お品書き

 お盆から続く所謂「夏枯れ」の影響なのか、店頭に並ぶ県産魚

種・量がかなり低調である。その中にあって、あちらこちら駆け

ずり回って、なんとか「夏・赤づくし」を纏められ、改めて、当

県の「海の豊かさ」を感じた。それにしても、少ない。ヒドイ暑

さが続いて海の生物が絶滅したのか、いや、きっと夏休みで、ど

こか避暑地へ移動したに違いない。そんなわけないだろう。

                【調理・撮影:2018/08/21】

残暑のみぎり

お品書き

 立秋を過ぎたから「残暑」。でも、ひどいから「残酷暑」とな

る。いい加減に、そろそろ和らいで欲しいものだ。

 さて、お盆を迎え店頭の魚介類の品揃えは、まさに「お盆モー

ド」県内産はほぼ消えてしまった。帰省された方、観光の方の多

くが「石川産」を楽しみにしていらっしゃるのであろうが、ほぼ

ない。そうか、漁業者の皆さんが帰省したからなんだろう。

                【調理・撮影:2018/08/14】

立秋の候

お品書き

 「立秋」を迎え、毎日々々繰返された「炎暑」は一服か。しか

し、油断ならぬ。来週も・・・どうぞ皆様ご自愛ください。

 陸は厳しい「炎暑」が続く中、海水温の詳細なデータは現状把

握していないものの、平年並なのであろう。何かが激減したや湧

いたの特別な情報はない。要は漁業者のやる気次第。その中にあ

って、夏に相応しい素材が満足に揃ったことは、嬉しい限り。

                【調理・撮影:2018/08/07】

文月晦

お品書き

 この時期暑さからかどうなのか、明確な理由は不明であるが、

時化でもないのに関わらず、休漁の漁業者が増え、店頭の魚種・

量とも若干減る。それでも並べられた魚種の中から、たった5種

を選択する組合せは、一生かかっても、とても食べきることは出

来ない莫大な組合せ数となる。故に「一期一会」を噛みしめる。

 明日からは8月(葉月)。もう直に、底曳網漁解禁。

                【調理・撮影:2018/07/31】

大暑払い

お品書き

 近海の底曳網漁が禁漁となって、ほぼ一ヶ月。魚種・量が減っ

たように感じていたが、気のせいであった。他の漁法が盛んにな

ったことと、気候が安定し「凪」が続いて、底曳網漁の「減」を

補って余りある「豊かさ」である。したがって、素材の選定に苦

悩することに変わりはなかった。これを見た・召し上がった皆様

の「暑さが払拭できますように」と祈念しております。

                【調理・撮影:2018/07/24】

海日和

お品書き

 拝啓 猛暑の候 皆様におかれましてはますますご清祥のこと

とお慶び申し上げます。

 「何言ってんだ。ご清祥どころの騒ぎではない」と叱られそう

なこの暑さ。これから先も続くとの予報。これを見た、召し上が

った方々に少しでも「清涼感」を感じてもらえれば幸いです。

 皆様のご健勝とご多幸おをお祈り申し上げます。   敬具

                【調理・撮影:2018/07/17】

梅雨明ニコ

お品書き

 「鮨・寿司」なるものは「ハレ」の食物である。「今日、好事

があった」から召し上がるは、当然あり得る。しかし、現実的に

は、毎日毎日好事があり、「毎日がすし曜日」そうは問屋が卸さ

ない。むしろ「気晴らし・憂さ晴らし」が多いのであろう。

 全国各所に甚大な人的・物的被害をもたらした今年の梅雨。

被災された皆様の「気が晴れますように」と願うばかり。

                【調理・撮影:2018/07/10】

七夕のみぎり

お品書き

 底曳網漁が禁漁となって、店頭に並ぶ魚種の様子が大きく変化

し、いよいよ「夏」の趣が増し、嬉しい限り。

 もう直に「七夕」を迎えるから、お題を「七夕のみぎり」とし

たのだが、実際に飾ることはないにしろ、七夕飾りの短冊に何の

願い事を認(したた)めるのか。「新種のネタに出会えますよう

に。より多くの皆様に提供できますように」一つだけですか。

                【調理・撮影:2018/07/03】

底曳晦

お品書き

 最近よく利用する鮮魚店(卸)で、店員さんが「今週末は時化

らしいから底曳は今日か明日で終わりや」と誰に語るわけでもな

いだろう呟いた。「ああそうか。終わりか」と返すと、別の店員

さんが「長い夏休みや」と少し憂いがある口調で、お知らせして

くれた。もう二度と底曳網漁が行われないことではないし、二ヶ

月後には、(生きていれば)また出会える。感謝しかない。

                【調理・撮影:2018/06/26】

梅雨のニコ

お品書き

 店頭に並ぶ魚種・量が増えると素直に嬉しいが、その選択に相

当悩む。なるべく前回・前々回と同じ素材が被らない様に、今漁

獲されている素材を取上げたいが、最近利用していない素材は最

優先にしたい・・・その「動機づけ」には枚挙に暇がない。その

中にあって「最善の選択」を心掛けた結果の「一期一会」

 今回選択されなかった素晴らしい素材達は、次回以降に。

                【調理・撮影:2018/06/19】

梅雨晴らし

お品書き

 梅雨入りが発表された。調理・撮影当日~当文編集の翌日は、

陰鬱な雨とドンヨリした曇り。しかも肌寒さが加わり、気分まで

ドンヨリとしそうなことから、お題を「梅雨晴らし」とした。

 天気を変える神通力は持ちえないが、これを見た・召上がった

方の気分が、少しでもスッキリしてもらえれば、幸いである。

 いよいよ「夏」に相応しい魚種が店頭に並び始めてきた。

                【調理・撮影:2018/06/12】

芒種の候

お品書き

 「いしかわ旬の鮨だより®」は3~5月を春、6~8月を夏、

9~11月を秋、12月~翌2月を冬と便宜上定義している。

 したがって、今回から夏のカテゴリーに分類されるが、陸は、

だいぶ前から「夏」の気配はある。一方、海の方は漸く海水温が

上昇し、今は「晩春」の様子。いよいよ「夏」に向かって歩き始

めた。そう、海の中では「梅雨」はないはず。あるの?

                【調理・撮影:2018/06/05】

夏の押寿司競演

お品書き

 底曳網漁解禁前だからであろう。店頭の魚種・量が少し寂しい

感じ。漁業者の皆様方は、きっと準備に勤しんでいらっしゃるに

違いない。乱獲による資源の枯渇は、到底考えられない。

 ラジオから山下達郎さんの「さよなら夏の日」が流れてきた。

明後日からは9月。来週からは、底曳網漁による品々も店頭を賑

わすのであろう。暑い日が続きますが、どうぞご自愛ください。

          【調理・撮影:2017/08/29】(8/30公開)

残暑お見舞い

お品書き

 陸の数日前はとても涼しく、もう秋が来たかと思いきや、暑さ

がぶり返し、残暑の真っ只中に突入した。一方、海中は水温がピ

ークとなる時期を迎えたようだ。シイラ(魚へんに暑いと書く)

の漁獲量が増えてきたことが、何よりの証拠ではないか。

 石川産としては大変珍しい「ツムブリ」を初めて入手した。詳

細は、「鮨のネタ・噺のネタ」ページにて後日公開予定。

                【調理・撮影:2017/08/22】

夏の賜物

お品書き

 生産者や市場はお盆休み。したがって、ネタの魚介類は全て当

社の冷凍ストック。何卒ご了承ください。

 お盆休み中、鮮魚介類(お鮨を含む)の需要は確実にある。

それに対応しない・出来ない現状の生産~流通業者にとっては、

「大きな機会損失」であることは明らか。この時期だけでなく、

需要の変動に対応する「バッファ」が必要なんだろうなぁ。

                【調理・撮影:2017/08/15】

あかいかづくし

お品書き

 今年も「あかいか」のシーズンが来た。今回は、昨年の「あか

いかづくし」にあった「耳(エンペラ)の握り」を「焼霜握り」

に、下足は「生」から「炙り」に置換えた。「ニコニコ盛り」の

制約から5種に限定しているが、今後、新たな調理法が開発され

れば、「ニコニコ盛り」に拘らずに、全種類一度に提供したい。

 素材の調達は「乏しい釣果」買った方が・・・やれやれ。

                【調理・撮影:2017/08/08】

白鱚五縁 Type.Ⅲ

お品書き

 「白鱚五縁」は今回より、ヴァージョンアップの表記を改め、

タイプの表記とする。したがって、今回はType.Ⅲとなる。

理由は、以前に採用された「調理種」も削除せずに、復活させ

たいから。削除しなければならない理由は、何もない。

 今回も素材の調達は「購入」ではなく「釣果」。その経緯は、

「鮨のネタ・噺のネタ」ページを参照ください。

                【調理・撮影:2017/08/01】

盛夏の候

お品書き

 梅雨明け宣言は未だか。ここ数日は、暑い日もあったし、大雨

の日もあったが、気がつけば、蝉の鳴き声が盛んだ。陸の上は、

「盛夏」なのであろう。一方、海の中はその雨と高温により、植

物プランクトン→動物プランクトン→小型魚介類→大型魚介類→

人間の食物連鎖が機能し、その恩恵を享受する結果、梅雨明け宣

言に関わらず、気分は晴々となるに違いない。感謝。合掌。

                【調理・撮影:2017/07/25】

白鱚五縁

お品書き

 昨年秋の「白鱚五縁」をバージョンアップした。その前に公開

した「白鱚宴」から数えるとVer.3となる。

 今回採用されなかったレシピ(調理種)を含め、多くの調理法

が適用される理由は、白鱚本来の持つ「優しい味」がそうさせる

と断言できる。その点「サヨリ」と共通する。右から召し上がる

ことをお勧めするが、順序を変えるとまた美味さが広がる。

                【調理・撮影:2017/07/17】

夏のニコ押

お品書き

 すしセン®の「ニコニコ盛り」は、ネタが5種類、1種類2貫

毎の計10貫。ハーフ(半量)は、同5種1貫毎の5貫となり、

今回は、押寿司の「ニコニコ盛りハーフ」を紹介します。

 新作の「真鯵・酢洗い大葉挟み」、「えびたいこ」が秀逸。新

たな夏の定番となりそう。鯵と大葉、エビと加賀太胡瓜、各々の

相性の好さが浮き彫りとなり、その好さを再認識させられた。

                【調理・撮影:2017/07/11】

夏の盛合せ

お品書き

近江町市場のとある鮮魚店(卸)が、シャッターを閉じた。所謂

ステレオタイプではない、他店にはない独特のセンスの品揃えが

とても気に入り、ほぼ毎週利用していた。右に倣えの品揃えは、

消費者からすると「仕方なく買う」や「辟易」に繋がり、魚離れ

を助長・加速するのだが。海鞘・才巻海老・穴子・櫻鱒・蝦蛄・

・・・もう入手できなくなるのか。寂しい限りだ。

                【調理・撮影:2017/07/04】

夏のニコニコ盛り

お品書き

 夏のニコニコ盛り(握り)の一例。素材(ネタ)に相応しい種

類は、調達日の魚種が県内の漁獲だけでも50種以上、他県産や

輸入物を含めると100種程になると考えている。仮に100種

とし、その中からの5種の組合せは、7千5百万通り以上。

 したがって、その時点の最善の選択を尽くした結果、図らずも

毎回「一期一会」となる。この機会をどうぞ逃さずに。

                【調理・撮影:2017/06/27】

夏至のニコ

お品書き

 今年は空梅雨なのか。去年はどうだったのか。全く覚えていな

いし、昨日の天気も怪しい。それどころか、今朝食べたものも、

思い出すのに一苦労する。先月からずーっと言い続けているのだ

が、決まった10種10貫を食べる順列は約360万通りもある

し、調達日の県内漁獲種は、軽く50種を越え、仮に50種から

10種を選ぶ組合せとなると、百億通り以上。食べきれないさ。

                【調理・撮影:2017/06/20】

水無月の宴

お品書き

 陸(おか)はここ数日、6月にしては寒い日が続いているが、

海の中は、その影響は限定的であろう。漁獲の種類が徐々に真夏

(盛夏)に向かって変化しつつある。ふと、昨年同時期は、どう

だったかと振り返ると、同じ品揃えはなかったし、ありえない。

 数多の魚種が生息(存在)する中で、たまたまその時に漁獲さ

れる魚種は、区々(まちまち)。まさに「一期一会」となる。

                【調理・撮影:2017/06/13】

麦秋もん

お品書き

 当初「麦秋の候」と名付けようとしたが、「麦秋」の「秋」は

「収穫の時」を表すとのこと。「秋」も「候」も時節を表す意味

であると気付き、いくつかの候補を経由し「麦秋もん」に着地し

た。似て非なる「爆笑もん」ではありません。

 この「麦秋」の時季に相応しい、役者達の勢揃いとなった。い

よいよ夏に入ったと実感できる逸材。いい仕事しています。

                【調理・撮影:2017/06/06】

宿題完了

お品書き

 来週からは底曳網漁解禁。それはそれで嬉しいが、漁法が何れ

であってもその対象は自然天然。当県ではこの時期新子が多く含

まれつつある。今回はアオリイカ、小鯛、鯵がそれに該当。

 話変わって、当ページがゆっくりスクロールし、丁度良い位置

に止める。の夏休み期間中の宿題が完了し、TOPページにも応

用できた。皆さん宿題終わりましたか。あぁこれからですか。

                【調理・撮影:2016/08/30】

貝一色

お品書き

 禁断の貝一色。もう何十年も前からこんな鮨があったら楽しい

だろうと、色々な組合せを空想(妄想)していたのは事実である

し、それをこの機会に実現し、HP上公開できたことはある意味

至福ではある。しかし「大人の食育」を標榜し啓蒙中の折、誰が

見ても「偏食」と映るのは至極当然であるから参考事例となる。

したがって非売品。一度きりの究極の自己満足である。

                【調理・撮影:2016/08/23】

残暑の候

お品書き

 立秋をとうに過ぎたこの時期の心身に酷な、この暑さを「残暑

」と言うらしい。「残暑お見舞い申し上げます」と自分に言いた

い。もちろん、当HP閲覧各位に謹んで申し上げます。

 酷なのはこの暑さだけではない。お盆のこの時期生産者や市場

は休み。ネタの調達は不可能。したがって今回の品揃え中、卵以

外は全て事前ストックの解凍モノ。何卒ご容赦ください。

                【調理・撮影:2016/08/15】

あかいかづくし

お品書き

 あかいかの釣果をお鮨の作品としてHPに公開しようと企画し

て4年以上経過し、ここにきて漸く実現できた。HP立ち上げに

約2年半かかり、いざ「あかいか」の出番と意気込んでいたのだ

が、昨年は色々あって保留。今年こそはと、幸い釣行の機会にも

恵まれ、今回公開の運びとなった。やれやれ。

 5品種の採用にも時間を掛け厳選した。逸品ぞろい。

                【調理・撮影:2016/08/05】

白鱚の宴

お品書き

 シロギスはどの調理法を採用しても美味しい。逆に言えば、数

多ある調理法にも順応する「適応力」があるということになる。

 鮨のネタとしては、今回紹介する5種以外にも調理法はあるの

であろうが、1種類に絞る(正解)ことは難しいしどれも美味。

 当素材が自らの釣果であることは、その美味しさに拍車がかか

る。自画自賛の典型と映るかも知れないが、間違いないのだ。

                【調理・撮影:2016/08/01】

夏本番

お品書き

 梅雨明け宣言が発令され、暦は大暑を過ぎ、お題の「夏本番」

が虚飾ではないと明らかとなったが、雨が降り急に涼しくなり、

戻り梅雨かも。相変わらず「夏枯れ」は人為的(作為的)に継続

され、残念ながら量・種類の何れもピーク時に比べて少ない。

 それでも、少ないなりにない知恵を絞り、当メニューに漕ぎ着

けたのだが、むしろ、これが旬真っ盛りの結果となり美味。

                【調理・撮影:2016/07/26】

海の日のニコ

お品書き

 海の日に向けて、数日前から調達~仕込を行っていたが、市場

は休み、それに伴って販売業者が休み、加えて時化。極端な品薄

状態であり、まさに夏枯れで苦戦。生産者の動きに、消費者が消

費行動を合わせなければならないのは、食品に限らず他の業種で

はあり得ない。魚離れの原因を作り、自ら実践しているとしか言

いようがない。魚価の高騰狙いはそれを加速することになる。

                【調理・撮影:2016/07/18】

夏への扉

お品書き

 当局からは未だ梅雨明け宣言は出ていないが、もう夏への扉は

開けられたような気がする。ラジオからは丁度、山下達郎さんの

「夏への扉」が流れてきた。お題は決定。背中を押された。

 山友より、今年は白山の残雪が極端に少ないとの知らせがあっ

た。渇水対策が必要なのかと脳裏をよぎる。日本は広い。大雨に

よる被害も報じられている。お見舞い申し上げます。

                【調理・撮影:2016/07/12】

七夕の候

お品書き

 この時期になると毎年「夏枯れ」などの言葉を金沢および近郊

の「鮮魚店」で頻繁に耳にする。当然、農産物の渇水による被害

のことではなく、海産物に対する鮮魚店側の悲鳴に近い嘆きであ

る。底曳網漁禁漁のこの時期、他の漁法までもが禁漁となった訳

ではないのだが、漁獲量・種が極端に減る。もちろん鮮魚介類が

全滅してしまう訳でもないし、需要が激減する訳でもない。

                【調理・撮影:2016/07/07】

梅雨の晴間に

お品書き

 底曳網漁も終わりに近づき、次回(未定)からは禁漁となる。

寂しい限りではあるが、今回の底曳ネタは甘えびのみであろう。

海水温上昇中のこの時期、海面に近い層による他の漁法が盛んと

なるから必然となる。残念ながらもそれらの漁法でさえ、近年は

「獲れない減」ならぬ「獲らない減」もあるようだ。

 何れにしても、漁獲と消費者の実需要は各々独立事象である。

                【調理・撮影:2016/06/28】

夏至の候

お品書き

 思い起こせば、冬至の夜は前日~当日、当日~翌日のどちらが

長いか、それを考えると、ますます夜が長くなると書いたが、そ

の真逆の夏至。当然、夜の長さは興味の対象外となり、焦点は昼

の長さとなるが、選択肢は一つの当日となる。それでも真逆とは

ならずに、朝も4時過ぎから鳥(主にカラス)が騒ぎ出し、睡眠

のクライマックスを妨げる。安穏と眠れないのは同じか。

                【調理・撮影:2016/06/21】

紫陽花のみぎり

お品書き

 夏の始まりがやって来た。未だ走りとは言え、トビウオやサザ

エが獲れ始めた。いよいよと表現するに相応しい時期となる。

 これから9月~10月に向けて海水温がぐんぐん上昇する時期

を迎え、それに伴って新子の季節を迎えることにもなる。

 また、底曳が終了する今月末までは、1年で最も水揚魚種の豊

富な時期であるとも言える。今食べないと、いつ食べるの。

                【調理・撮影:2016/06/14】

夏の終わりに

ニコニコ盛り お品書き

 ニコニコ盛り初登場。ウニ・イクラ・トロが好い方には、ご理

解できないであろう、たいへん好い組合せとなった。これでいい

のだ。ご理解できない方は、トップページに戻って大人の食育書

『いしかわ旬の鮨だより®百選譚』を読んでみてね。

                【調理・撮影:2015/08/25】

打ち水と風鈴のみぎり

夏の押し寿司盛合せ お品書き

 今回は(夏の)押し寿司の盛合せを製作しました。

これを契機に押し寿司を含む様々な組み合わせに挑戦し、研究を

深める所存です。           【公開:2015/08/13】

大暑の候

                【平成26年7月下旬撮影】

夏のお品書き

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