2022年2月22日と「2」が6つも並ぶ特異日である。猫
好きの方には、ニャンとも嬉しい日なのだろう。鮨好きの当方に
とっては、ピンと来なかったが、思い出した。「ニコニコ盛り」
があった。長らく特に意識せずに、10種10貫の盛合せばかり
を続けてきたが、5~6年前には頻繁に実施していた。来週は、
もう3月。冬の終わりに相応しい逸品をご用意しました。
【調理・撮影:2022/2/22】
少しだけ寒さが緩んだようだが、まだまだ寒く「春兆」には程
遠い気候である。それでも店頭の食材(農林水産品)の中には、
「春の走り」が出始めるようになって、嬉しい限りである。
ところが、「産地偽装」なる一方的・人為的な流通障害によっ
て、あるべき素材が消えた。誰の利なのか部分最適が蔓延し、全
体最適の真逆の全体不幸。消費者をおざなりにしてはならない。
【調理・撮影:2022/2/15】
暦上、立春を経過したから、そろそろ暖かくなってもよいと思
っているが、そうは問屋が卸さない。実際のところ、寒さの底を
歩んでいるのであろう。「今年は雪が少なく幸い」と軽率に口に
したら、いきなりドカンと来た。今後は禁句としよう。まぁ禁句
にしたところで誰も止めることができないからご容赦ください。
何れにしても、早く早くの待ち遠しい「春待の候」でした。
【調理・撮影:2022/2/8】
あっという間に1月を通過し2月を迎えた。早いもので、明後
日は節分、明々後日が立春と暦の上では寒中を通過することにな
るが、急に暖かくなるわけでもない。皆様ご自愛ください。
時化でなければ、漁獲は県内種・量ともに例年並みであるが、
近年、その通りに店頭に並ばない。何らかのフィルターにより除
外され、その穴を他県産が埋める構図が続いている。残念。
【調理・撮影:2022/2/1】
今回のお題を目の前の卓上カレンダーを眺め、ぼんやり考えて
いた。調理・撮影当日が「初天神」と気付き、お題を頂戴したか
ら、偉そうなことは言えない。当方「初天神」は、落語のネタと
して知り、お気に入りの一つ。当噺、Web上検索すると数多の
動画があるので一見してみては。「こんなことならお父っさんに
食べさせるんじゃなかった」と言っていただきたい。
【調理・撮影:2022/1/25】
相変わらず時化が続き、石川県産の入荷が乏しい。需要が天候
と一致するはずもなく、その穴を他県産が埋める構図となってい
る。これが冬場だけなら頷けるが、他県からの入荷(転入)が年
がら年中の恒常的となっている。それらが県内に生態がないもの
なら納得できるが、そもそも生態があるのに、獲れない、獲らな
い、流通させないが事実として存在することが悲しい。
【調理・撮影:2022/1/18】
お題の「寒中」は、先週の「小寒」と来週迎える「大寒」から
当初、粗忽にも「中寒」と思いつた。「寒中」が適切と気付くま
で間があったことが恥ずかしい。諸兄におかれましては、釈迦に
説法となるのであろう。「小寒~立春までが寒中」とのこと。
時化が続いて石川県産が少なく、他県産が幅を利かしている。
まぁ、それを含めて「石川の旬」と解釈していただきたい。
【調理・撮影:2022/1/11】
謹んで新年をお祝い申し上げます。
「禍」が3年に渡り、「お祝い申し上げます」が憚れる状況で
すが、好転すると期待しつつ、個人的・社会的な回避対策を十分
施し、社会全体が継続・発展することを願わずにいられない。
調理・撮影が4日、未だ市場が明かないため、ネタの全てが冷
凍ものであることを何卒ご了承ください。本年も御贔屓に。
【調理・撮影:2022/1/4】
今年も残り数日となり、今回が本年最終回となります。皆様方
におかれましても、年末のお忙しい中、「お鮨どころではない」
のかもしれません。ここは、「召し上がって、心が落ち着く」を
目指すお鮨の選択いかがでしょうか。お題は、「歳末玉箒」心閑
に今年一年の憂いを払い、来年に希望が生まれますようにと願う
ばかりです。それでは、皆様、よいお年をお迎えください。
【調理・撮影:2021/12/28】
冬至を明日に控え、「一陽来復=陰極まって一陽が生ずる」に
なぞらえて「冬至来福」と命名した。世間も弊社も当方にとって
も良くない年であったからこそ、心底「陽転」を願わずにはいら
れないが、「よいお年を」は時期尚早。来週が本年最終回となり
ます。それにしても、時化が続き、底曳ものが極めて低調。直近
の願いは、「陽転」よりも「好天」を。先ずはここから。
【調理・撮影:2021/12/21】
恒常的に慌ただしい日々の中にあって、12月だから特別に忙
しさに煽られることはないはずだが、何かと気忙しい。気忙しい
から、今やることがおろそかになって先走り、それもおろそかに
なって、結局、何も完了せずどんどん仕掛が増える。もし、共感
していただけるのであれば、心閑に美味しさの先にある「召し上
がって心が落ち着く」の境地に辿り着いていただきたい。
【調理・撮影:2021/12/14】
ここ数日、二十四節季の「大雪」が名ばかりの日々が続き、あ
りがたい。それでも「ラニーニャ現象発生の可能性高い」ことよ
り「大雪」の可能性も指摘される中、現実「大雪」とならないよ
うにと願うばかり。一方、海の方は、「大漁」か「不漁」なのか
は、マチマチ。「真の需要」に対する「漁」なのか、漁業者の欲
望を叶える「漁」なのかによって、その見方が変わるのである。
【調理・撮影:2021/12/7】
寒暖を繰返しながら、名実ともに少しずつ「春」へと歩みを進
めていると感じるが、気のせいか。それでも「日の出・日の入」
がそれぞれ確実に「早く・遅く」なり、その光がありがたい。
先日の新聞記事見出しに「底引き水揚げ量最低」とあった。原
因は、時化によるものとのこと。ズワイガニ(雄)の漁期が3月
末だが、底曳網漁は6月末まで続く。少しでも挽回を望む。
【調理・撮影:2021/02/23】
冬は、時化の日が当然多い。過去との比較はできないが、今年
1~2月期間中、底曳網漁の操業日数は、概ね1/3程度。漁獲
量は、それに比例する。環境の変化や乱獲によるその「少なさ」
より、「時化のため操業出来なかったから」と見るのが自然。
それでも、時化や人為的な減産と無縁に一般消費者の「需要」
は、底堅い。「需要」と「供給」マッチできないものか。
【調理・撮影:2021/02/16】
先週暖かい日が何日かあり、立春過ぎたからこのまま春へまっ
しぐらかと思いきや、そうは問屋が卸さなかった。降雪と薄っす
らと積雪。「寒の戻り」かと勝手に解釈するも、気象学的な定義
に合致するか定かではない。季(とき)は2月上旬。「らしい」
気候故に、自然とお題が「春待の季(とき)」と浮かんだ。名実
ともに「春」が待ち遠しいのは、自分だけではないはず。
【調理・撮影:2021/02/09】
今年の節分は、いつもと違って百数年ぶりの2月2日。だから
と言って「節分」を意識されていない方々にとっては、どうでも
良い話なのであろう。また、意識されている方々にとっても2月
2日であることが、その人の人生や運命に劇的な影響を及ぼすこ
とは、考えにくい。何れにしても相変わらずの「食品ロス」が蔓
延している。SDGsの精神を少しでも意識されたらどうか。
【調理・撮影:2021/02/02】
例えば、今日の「鮨ネタ」に相応しい旬の素材が30種あった
とするならば、その中から10種を選択する組合せは、約3千万
通りとなる。どの組合せが最善なのかは「わからない」が正解な
のであろう。鮨の構成は概ね2/3が酢飯(シャリ)。つまり、
「何(ネタ)を載せるか」ではなく、「何(酢飯)に載せる」が
お鮨の本質。なぜなら、酢飯は1通り(種類)ではないから。
【調理・撮影:2021/01/26】
二十四節季「大寒」を明日に控え、先日の大雪も大分溶けてき
て嬉しい限り。このまま暦通りに「立春(今年は2月3日)」を
迎えたいところだ。振り返れば年末年始の休漁に始まり、大時化
~大雪による流通STOP等が続いたこともあり、まとまった漁
獲や平常の流通に戻ったのが先週末。もし許されるなら、今すぐ
に四十八節季あたりに「大漁」を加えていただきたいものだ。
【調理・撮影:2021/01/19】
数年ぶりの寒波・大雪により物流がSTOPした。鮮魚介類の
みならず、在庫ができない生鮮食品がほぼほぼ全ての店の棚から
消えてしまった。鮮魚介類に限って言えば、そもそも時化により
一部の定置網を除き生産(漁獲)出来ないし、仮に漁獲があった
としても物流が滞り店頭まで届けることができない。その様な厳
しい状況の中にあっても東奔西走。探せばあるもんです。
【調理・撮影:2021/01/12】
正月も五日となると、もうすっかり正月気分も抜け、多くの方
々が平日モードに切り替わっているのではないでしょうか。仕事
や家事などに「忙しいが日常」となってしまい、ついつい「忙」
の字のごとく、心が亡くなる日々が恒常化・慢性化すると、心身
ともに辛くなるのも頷ける。「どうぞこれを召しあがって、心閑
(心が落ち着く)の境地に至る」を願わずにはいられない。
【調理・撮影:2021/01/05】
慌ただしい歳末にあって「心閑に気持ちが落ち着くひと時を」
と「もう二度と出会えない一期一会」をご満喫ください。
振り返れば、今年は日本中・世界中が不幸に見舞われ、それが
来年以降も終わりが見えない形で続きそうなことは間違いないと
ころ。自分を含めて皆様が「かからないように」と願わずにはい
られない。皆様よいお年をお迎えください。来年も御贔屓に。
【調理・撮影:2020/12/29】
「冬至」を通過し、これから日が長くなるはずだが、調べてみ
ると12月21日と22日との昼の長さ(日の出~日の入り)は
約1分長くなるとのこと。暦は春に向け淡々と進むが、実態・現
実はこれから寒さや降雪のピークを迎えることになる。春に向か
う実感は全くない。その上「時化」が続き、定置網漁を除いた漁
獲は極めて低調。その穴を他県・他国産が埋めている。残念。
【調理・撮影:2020/12/22】
お鮨は「ハレ」の食物であり「ケ(日常)」のそれではない。
喜ばしいことが毎日々々続いて「毎日がすし曜日」そうは問屋が
卸さない。嬉しくもなく悲しくもない。それが「ケ(日常)」と
なるのであろう。それでも「悲しい日」があることは事実であろ
うし、そんな日に、このお鮨を召し上がっていただいた方が、僅
かであっても「心が落ち着く」ことを願わずにいられない。
【調理・撮影:2020/12/15】
二十四節季の「大雪(たいせつ)」を経過したが、なんだか雪
が降りそうな気配は全くない。それでも12月。タイヤ交換の準
備怠りなくと戒め計画するも、雨続きで未済。雨雪降らないで。
寒さは、緩く幸いであるが、海は、時化の日が多くこの時季に
漁獲量が多いはずの底曳網漁が低調であり、少し寂しい感じだが
定置網漁がその穴を埋める。海水温は、まだまだ高いようだ。
【調理・撮影:2020/12/08】
令和2年も今月でお終い。自分も含め世間は「師走」の名の通
り何かと気忙しい。「誰か・何か」に追われることなく、心静か
にこの「一期一会」を堪能して頂ければ、幸いです。
つい最近、何かのお料理番組で先生が「召し上がって、心が落
ち着くように・・・」と仰っていた。その通り「召し上がって、
心が落ち着くようなお鮨を常に心掛けるべし」と教わった。
【調理・撮影:2020/12/01】
今シーズンは、全くと言っても過言ではない程にしか降らなか
った。それでもまだ2月。少々前のめりか。これからドカンと来
るかもしれないので予断はできないが、「大雪のリスク」よりむ
しろ、「あるべき所に圧倒的に残雪が少ないことによる二次的弊
害」が懸念される。来週からは弥生3月。見えない惨禍のいち早
い終息を願いつつ、花の季節を待ちわびる日々が続く。
【調理・撮影:2020/02/25】
驚くほど(種類・量)の食品が廃棄されている現場を見せられ
ると「もったいない」と思うことが、何か悪いことなのか。
多くの人々が、実際全てを味わうことなく、美味しさを価格に
よって判断されている傾向がある。所謂高級品は、いかにも美味
しそうに見えるが、そうでないものの中にこそ、真に美味しいも
のがより豊富に存在する。価格に踊らされない正当な評価を。
【調理・撮影:2020/02/18】
お題の「春雪の候」が的外れな陽気である。例年の今頃は、降
れば雪のはずが雨。降らなくとも底冷えする曇天が相場なんだろ
うが、ほっこりする穏やかな晴れ。立春を過ぎたから、それはそ
れでよいのかもしれないが、いつもの年と比べて何かオカシイ。
一方、時化が収まれば、漁獲量・種が増えるが、真の需要とマ
ッチしない的外れも多少ある。流通も同様。何かオカシイ。
【調理・撮影:2020/02/12】
節分が過ぎてやれやれ。誰一人と幸福にならない「社会の毒」
と表現するに相応しい食物による呪縛から皆が漸く解放された。
さて、立春を迎え、本格的な春が待ち遠しいのはやまやまであ
るものの雪がない。街中の話ではなく、あるべき所に無い。また
は記録的に少ない。能天気にも「雪かきしなくて楽ちん」と言っ
ている場合でないような気がする。杞憂であれば幸いだが。
【調理・撮影:2020/02/04】
需要と無関係に獲らない。出荷しない。売らない。これが生産
(漁業)者側の実態である。獲れないの核心は、獲りたいものが
獲れないということになる。その上、獲りたくないものが大漁と
なっている事実もある。それに加担するように、流通のフィルタ
ー(売りたいものを仕入れる)が需要と無縁に魚種・量共に絞り
込む。誰も需要の本質を知ることなく、魚離れが加速する。
【調理・撮影:2020/01/28】
時化の日が多く石川県産鮮魚介類の入荷は、全般的にやや低調
であるものの、操業があれば一気に量・種類共に賑やかとなるの
は、皮肉である。需要は、週末中心に底堅く厚い。それに応える
供給は、気象状況によりマチマチである。需要に沿った供給を希
望するが、意に反して生産者・流通側は、供給に沿った需要をと
願い続けている。押売りは空しく、かえって逆効果のようだ。
【調理・撮影:2020/01/21】
冬真只中、先週が「小寒」、来週は「大寒」。その流れから、
「中寒の候」がお題にピッタリと閃いたが、○○の真骨頂だ。
冷静に考えると「寒中の候」が正しいと気付き、着地した。
今シーズン、寒いは寒いがどうも変である。雪がない。スキー
場にもない。「地球温暖化」のせいなのかどうなのか?何れにし
ても、寒中お見舞い申し上げます。皆様ご自愛ください。
【調理・撮影:2020/01/14】
新春を寿ぎ、新たな心境にて当「旬のおたより」をスタートで
きることに、この上ない歓びと感謝の念に満たされる。
「いしかわ旬の鮨だより®」の公開・発信は、今年で6年目を
迎え、今回を以って通算213タイトルを数えることとなる。
今年も新素材に出会えることと期待しつつ、未来へ向けた新た
なお鮨の開発に取り組みます。ご愛顧よろしくお願い致します。
【調理・撮影:2020/01/07】
なんとも気忙しい歳末ではあるが、心静かにこの1年を振り返
ると、少数ながら「もう無い」と思われた新素材に出会えたり、
赤(酒粕)酢飯との組合せが豊作であり、来年・再来年分に至る
程、試作・試食・撮影できたこと。また、既知の何かと何かの組
合せ資源が無尽蔵であると気づかされ、収穫の多い1年だった。
今年は、これでお終い。皆様、良いお年をお迎えください。
【調理・撮影:2019/12/24】
お題を「初雪の候」としたが、ほっこりする温かい日もあって
なんとも的外れである。まぁそれはそれでありがたいのだが。
金沢地方気象台によると「令和元年12月6日金沢で初雪を観
測しました」とのこと。お題がまんざら嘘でないとホッとした。
「地球温暖化」か。今が旬の素材達を今のうちに召し上がらない
と「生態系破壊」によって、もう食べられなくなるのかも。
【調理・撮影:2019/12/17】
「香箱日和」は、2015年11月の初公開から今年で5年経
過したことになる。毎年少しずつ改善を重ね、先週公開の「香箱
日和 2019」を最終形としていたが、改善点が見つかった。
「つばた巻®かにまこも」2貫を「カニ玉押寿司」に置換え、本
来の「ニコニコ盛りの定義」に適うものとなった。まだまだ改善
の余地はあるかも知れないが、これを以って確定版としよう。
【調理・撮影:2019/12/10】
お待たせしました。毎年恒例の「カニカニ攻撃」が一段落した
ことから、解禁からほぼ一ヶ月遅れの「香箱日和」となります。
今回から、赤(酒粕)酢飯を巻物以外の3種に採用し、内子・
外子を分けて、各々の好さ・特徴を分かり易くしました。
「香箱の隅をほじくる白肉に われ汗まみれ 蟹に遊ばれ」
© いしかわ 唐変木
【調理・撮影:2019/12/03】
陸は、漸く寒さも和らいで「早春」の名に相応しい気候となっ
てきた。一方、海(水温)は今が「底」なのであろう。それでも
鮮魚介類が全滅するはずもなく、時化でなければこの時期に相応
しい(旬の)素材が種類・量ともに豊富に漁獲される。
来週はもう3月(弥生)「春」としても許されるのであろう。
当「旬のおたより」も来週からは「春」のカテゴリーとします。
【調理・撮影:2019/02/26】
時候は「雨水」を迎えた。少しばかり暖かくなり、気持ちも僅
かにほころぶが、まだ2月中旬を過ぎたところであり、油断はな
らない。ちょっとした気の緩みから風邪なんかにやられない様に
皆様方、どうぞご自愛ください。自分は○○だから・・・
今回から、お米の銘柄を替え、試作・試食を実施してるところ
だが「すこぶる好い」の印象。残念なのは「他県産」のみ。
【調理・撮影:2019/02/19】
立春を通過し、季節は春を迎えたことになるが、気候は春の気
配なくとても寒い。時期としては「早春」となるのだろう。その
定義は諸説あるが「春は名のみ」と感じる「今」にピッタリとあ
てはまるとの思いから「早春の候」と命名。文句あっか。
時化の日が多く素材の調達には悩まされるものの、絶滅したわ
けではなく、改めて「海の豊かさ」に感心させられる。
【調理・撮影:2019/02/12】
立春を過ぎ、県内「春一番」の情報もあったが、まだまだ寒い
日が続いている。相変わらず時化の日が多く、僅かな出漁機会の
冷凍ストックと定置網漁、他県産がその支えとなっている。
昨年以来「赤酢(粕酢)」を取り入れ、ブレンド法やネタの向
き不向き等の試作・研究を重ねつつ、順次公開しています。皆様
方がまだご存じない「美味しい世界」をご案内申し上げます。
【調理・撮影:2019/02/05】
1月も晦に近づき、来週は立春(節分)を迎えるところだが、
まだまだ寒い日が続き「春」の気配はほど遠い。相変わらず時化
の日が多く、石川県産の定置網漁以外の漁獲は乏しい状況が続い
ている。「需要」に合わせた「供給」を望むところだが、現実は
「供給」に合わせた「需要の喚起」となってしまっているところ
が残念でならない。「他県産」がその穴を埋めている。
【調理・撮影:2019/01/29】
大寒を過ぎても寒く、雪・雨が続き、暗く、心底滅入ってしま
いそうな日々が続いている。去年の「豪雪」のことを思い出すと
まだマシなような気はするが、とても「春」が待ち遠しい。
時化が続いて素材の選択が限られる中、僅かながらも「春」を
先取りした品を採用し、見た目の華やかさも意識した。その上、
全面的に「酢」を変更したが、画像からは伝わらないのが残念。
【調理・撮影:2019/01/22】
左義長が済んで、お正月モードもすっかり消え、とある1月の
通常の日々といった「日常感」が漂う。市場も落ち着き、時化で
なければ入荷も安定し、店頭の品揃えも年末の「カニカニ攻撃」
一色から抜け出して、その陰となっていた多くの素材がいよいよ
日の目を見ることとなり「冬らしい」雰囲気を醸し出している。
一年で最も鮮魚介類の美味しい時期を迎えることになる。
【調理・撮影:2019/01/15】
平成の年号は31でお終い。名残惜しい平成最後の一日一日を
大切にすべく、お題に「年号」を付けるべしの旨、西暦の表示を
改め、三が日をとうに過ぎたが「平成三十一年 賀正」とした。
「新たなる時代」と「随分とお世話になってきた時代」との端
境期の真っ只中の今、いまだに「昭和」のノスタルジーを引きず
りながらも「伝統」と「革新」の両輪を目指す次第。
【調理・撮影:2019/01/08】
冬至を過ぎ冬の気配が濃くなり、お正月に向け巷も自分自身も
歳末感が一層増してきたような気がする。忙しいとは「りっしん
べん」に「亡くなる」と書く。こんな時に「鮨」が相応しいのか
「鮨」なるものはクリスマスやお正月に召し上がるものなのか。
少なくとも「ざわついた人々のエサではない」と断言する。
今こそ、心静かにその一つ一つの意味をご堪能されたい。
【調理・撮影:2018/12/25】
県内、今年は11月に「鰤起こし」が一度もなかったようだ。
そのせいなのか定かではないが、12月に入って「鰤起こし」が
鳴り響いた途端に、ブリの水揚が盛んになってきた。去年はどう
だったのか、その前年は・・・毎年増減はあるにしろ、ただ眠っ
ているだけか、ブリの資源が枯渇することは考えにくい。また、
「鰤起こし」がないと、その旨味が増さないのは事実であろう。
【調理・撮影:2018/12/19】
先(11)月は「鰤起こし」が無く「このまま冬が来ないのか
も」と心配したが、漸く「冬らしい」気候となってきた。その影
響かお陰様か、大時化となって、店頭の品揃えは寂しい限り。
一方、海水温はまだまだ温かく、時化でなければ、漁獲される
量・種類は多い。その上に、いよいよ「脂が乗っている時期」を
迎えたようである。ご多忙中と存じますが、ひと時休息を。
【調理・撮影:2018/12/11】
「香箱日和」の初公開は2015年11月に遡る。今年で4シ
ーズン目を迎え、変えるべき点は変え、守るべき点は守り、僅か
ながらも進化させてきたが、「素材の好さ」を活かすには、施術
は必要最小限に留めることが肝要であるとの結論に至った。
「香箱の肩脚爪の白肉に われ汗まみれ 蟹と闘ふ」
© いしかわ 唐変木
【調理・撮影:2018/12/5】
最高気温が10℃を超えると、とても暖かく感じるのは自分だ
けなのか。もうあの大雪のようなことはないだろうが、また寒の
戻りがあって、降って欲しくはないが、降るんだろうなぁ。
この暖かさは「春呼ぶニコ」が、春を一気に呼び寄せたからに
違いない。遠くから共感の「そだねー」の声が聞こえたような気
はするが、空耳か。呼ばれた春がそうさせたからなのだろう。
【調理・撮影:2018/02/27】
「雨水」とは名ばかり。雨ではなく、また、雪が降ってきた。
これでは、なかなか雪解けが進まない。どこかとどこかの外交問
題のようだ。話変わって、五輪。あの、本邦の金メダル選手と隣
国の銀メダル選手との友情には、こちらも目頭が熱くなった。
さて、問題はネタの調達。相変わらず時化が続いて、思うよう
にはならないが、その中でも最善は尽くした。条件は、皆同じ。
【調理・撮影:2018/02/20】
スキー場も降りすぎて、営業休止の日が続いた大雪が一旦収ま
り、やれやれと思ったら、また雪かきしなければならないほど積
もった。しかし、もう雪を捨てる場所はない。除雪は必要最小限
に止め、あとは、自然にかつ、早急に溶けるのを待つしかない。
そこで「春待ニコ」。これを召し上がって、なんともならない
イライラを解消し、少しだけニコニコしてください。
【調理・撮影:2018/02/13】
「立春」とは名のみの大雪。これ以上降らずに、一刻も早く、
交通障害が解消されるようにと、祈るばかり。大雪や交通障害の
原因は、その専門家に委ねるとして、これが何かの「罰当たり」
と考えると、思い当たる節がある。「大量の食品ロス」をTVで
見た。「あの日の・あの食べ物」は、もうやめたほうがいい。
これなら、あの日の後に食べても大丈夫。
【調理・撮影:2018/02/06】
時化が長く続いて、県産鮮魚介類の量・種は低調ではあるが、
出漁できるギリギリの「凪(なぎ)」の日は、一気に、その量・
種が増え、店頭がとても賑やかになる。嬉しい限りである。
一方、陸は、ほぼ毎日「雪すかし」に追われて、うんざり。
ここで気晴らし・憂さ晴らしの「春待祭」。束の間の凪の恩恵を
ご享受ください。これなら、あの日の前に食べても大丈夫。
【調理・撮影:2018/01/30】
どの様なネタの組合せが最善なのか。毎回、力の限り、その力
を振り絞って考えている。最近は、少しだけそのコツを掴んだよ
うだ。つまり、あまり悩まなくなってきている。以前はよく「こ
の品揃えが嫌われたらどうしよう」や「こんなもの出すな。と怒
られたら」と神経質になっていたのだが、最近は、「旬の素材を
バランスよくお出しする」が最善と気付いた。原点回帰。
【調理・撮影:2018/01/23】
陸は、数年ぶりの大雪となった。どうやら今回は、里雪型らし
い。高速道路から生活道路まで、いたるところ雪だらけ。交通に
支障をきたし、スーパーでは一部の商品が欠品となっていた。
一方、海の中は、これから海水温が底に向かうのであろう。正
に「冬。旬真っ盛り」それでも、「サヨリ」や「ウルメイワシ」
に出会えると、微かに「春」を感じるのは、自分だけか。
【調理・撮影:2018/01/16】
謹賀新年。旧年中はひとかたならぬご厚情を賜り、誠にありが
とうございました。本年もよろしくお願いいたします。
さて、当年に限らずお正月の鮮魚介類の出足は、極めて鈍い。
今年は、時化や祝日の影響も相まって、8日頃から本格的に動き
出し、本年第一弾は漸く9日に調理・撮影の運びとなった。たい
へんお待たせしました。いよいよ2018年のスタートです。
【調理・撮影:2018/01/09】
クリスマスを経過し、鮮魚のみならず、全ての食料品がお正月
に向けた歳末・年末進行となり、正直、いしかわ旬の鮨だより®
に相応しい鮨ネタの確保が困難であるが、懸命に探せば「ある所
にはある」もので、歳末に相応しい品揃えが出来たことに、当県
の環境の良さに感謝。さて、今年はこれにて最終回。皆様、良い
お年をお迎えください。来年もよろしくお願いいたします。
【調理・撮影:2017/12/26】
時化が続き、厳しい品揃えの中にあっても、最善を尽くせば、
結果はついてくる。当県の恵まれた環境(漁場・生産者)に感謝
しなければならない。また、逆に言えば、豊富な品揃えの中にあ
っては、最善を尽くしたつもりでも迷いが生じ「他にもっと好い
選択があったのかも」と自ら最善を否定してしまう。たった5種
の組合せだが、とても奥が深い。最善に向けて考え続けよう。
【調理・撮影:2017/12/19】
時化が続き、県産鮮魚介類の出荷量・種は低調である。そもそ
も漁業者は「鮮魚介類の生産者」と位置付けられるが、その生産
が果たして「需要」に基づく「生産(供給)」なのかと言えば、
見込・受注生産でもなく「独立事象」としか言いようがない。
「需要」と「供給」それら互いに高いレベルで一致すれば、そ
の結果(対価)は、お互いに「最適」に近づく。当たり前か。
【調理・撮影:2017/12/12】
調理・撮影直後に将棋の羽生棋聖が竜王戦第5局に勝ち、永世
竜王の資格を得て、史上初の「永世七冠」を達成したと知った。
その後の会見で「将棋そのものを本質的に分かっているかという
と、まだまだ何もわかっていないというのが実情」と語られた。
「鮨の本質を探究し、美味しさを極めるよう精進しなければ」
と奮い立たさせられた。よし「鮨の永世七冠」を目指そう。
【調理・撮影:2017/12/05】
微かに雪解けを意識するが、まだ雪と雨の境を彷徨っている。
その雪解けが、海の豊穣に影響しないはずはない。山の栄養分は
全て海へと、無償で供給されている。その栄養分(有機物・ミネ
ラル)が、海の食物連鎖の源となり、植物プランクトン→動物プ
ランクトン→・・・頂点のエリック・プランクトンへと繋がる。
春の兆しが温い脳内を教唆し、こう書かせた。明日から3月。
【調理・撮影:2017/02/28】
時化が続き、県内産の素材がやや少ないものの、他県産がキッ
チリとフォローし、全体的には、この時期、この上ない品揃えと
なった。春の「先取り」や「走り」を堪能できた。これらを手に
入れ、口に出来るのは、幸せの限りである。まさに、日頃の行い
の賜物なのか。とても素晴らしい素材に出会えたことに感謝。
チョコなんていらないさ。これさえあればいいもん。
【調理・撮影:2017/02/14】
節分から数日過ぎて、いまさら「鬼退治」と思われるかもしれ
ないが、今月は「鬼退治強化月間」に指定されているから、何の
躊躇や遠慮なく命名した。この時期、時化が収まると店頭の魚種
が豊富になって、とても幸福な気分になれる。これなら、あの日
、どこかの方角を向いて、黙って、一気食いしなくても、幸福(
口福)に恵まれるから、これからはこれにしませんか。
【調理・撮影:2017/02/07】
寒い日・底冷えする日に、冷え切ったお鮨は、五臓六腑にいさ
さか酷であり、身震いする。一般的にお鮨は、やや冷えた状態で
あることが常識とされるが、この寒い時期に、どのようにして、
この”寒さ”と”空腹”を同時に凌ぎ、満たすのか。
結論は、「レンジで温める(温めても良い)お鮨」に至る。
今日は今日の幸せ、明日は明日の幸せ。ほっこりしてね。
【調理・撮影:2017/01/31】
以前、「貝一色」を紹介した折、「大人の食育」を標榜する理
由から”非売品”としたが、今回のエビづくしは、その観点から
は販売可能であるが、現実は”非売品”とせざるを得ない。
その理由は、今回、たまたま素材が揃ったからであり、この時
期、時化等により、一度にこれら素材が揃うのは、奇跡的。
素材の調達が漁獲に委ねられているから、当然と言えば当然。
【調理・撮影:2017/01/24】
諸般の事情により、約1ヶ月ぶりの開示となった。その原因が
自然災害ならば、それが運命(さだめ)と甘受するが、「法に抵
触しなければ、何でもあり」と実践される方に、結果として、業
務を妨害された。明らかに人災。とてもやるせない。が、済んだ
こと。正当な行為や事業は、挫けず、邁進するしかない。
さあ。気分を変えて、新しい年のスタートとしよう。
【調理・撮影:2017/01/17】
「鯖八」(サバの盛合せ)は、相当以前から企画していたが、
今回、漸く実現の運びとなった。結果は、大満足の好印象。
ゴマサバの漁獲について以前、県水産センターに問合せたとこ
ろ、混獲されることと、現実的に仕分できない理由から、マサバ
の漁獲(量)に含まれるとのこと。味の違いは全く無く、両者と
も美味。脂が乗っていれば、なおよろし。ハーフもできます。
【調理・撮影:2016/12/13】
昨年にも紹介した「香箱日和」今回から量産を意識し、厳密に
1杯ををニコニコ盛り(10貫)に展開した。昨年より、バラン
スを重視し、量産体制が確立すれば、この配分でリリース決定。
石川県産の場合、漁期は11月6日~12月29日迄の2ヶ月
弱。もう少し期間が長ければなぁと思うが、仕方ない。
今日が「香箱日和」の日であったことに感謝。幸いである。
【調理・撮影:2016/12/06】
立春をとうに過ぎ来週はもう3月。春は名のみかまだ寒い。陸
はこれから暖かくなるはずだが、海水温はこれから底に向かう。
当県周辺は2~3ヶ月ズレて、GWあたりから上昇するようだ。
せめてネタは春らしくと、駆けずり回って最善を尽くしたが、結
果他県産が過半数を占めてしまった。春の走りと時化が重なり仕
方がない。ほのかに春を感じていただければ幸いである。
【調理・撮影:2016/02/22】
今シーズン(2015~16年)は暖冬なのか、降雪・積雪は
少なく、そのお蔭様により自宅前の雪かきは数回程度で済んだ。
やれやれホッと。それでもまだ振(フリ)込む可能性はあるが、
大汗かいて雪かきするほど自摸(ツモ)りそうな予感はしない。
厳密な春の定義を調べようとしたが、もうどうでもよい。確実
に春の足音が近づいているような気はするが、また降ってきた。
【調理・撮影:2016/02/15】
これなら何かと違ってある方向を向いて黙って一気喰いしなく
ても良い。その何かをなぜこの日に喰わなければならないのか。
なぜある方向だけが吉で、それ以外全て凶とされてしまうのか。
なぜ皆と楽しく会話しながら食べてはいけないのか。いつ誰が出
現させたのか。疑問は尽きないし、子供達に説明できない。
その何かに拘らない各位全員にご多幸がありますように。
【調理・撮影:2016/02/03】
冬の定番となり得るベストマッチ。お互いの素材がお互いを引
き立てさせる。この時期のこの上ないチームワークとなった。
一つの人気のネタを3貫・4貫と立て続けに召し上がる方。人
それぞれ、お好きな様にどうぞ。しかし、鮨通の風上にも置けな
い。引き立て役とされるネタの味や個性を吟味し、その美味しさ
を理解して欲しい。案外、それがセンターに立つべきかも。
【調理・撮影:2016/01/13】
謹賀新年。生産者が動き出し、市場が開き、年が明けて8日目
漸くモノが活発に動き出した。各位のお蔭様で、新年最初の「旬
のおたより」を公開することができた。ありがたい。それで何が
「松竹梅」なのか。先ずは器「松竹梅」と銘打たれている。そし
てネタには「まつ」いか、マコモ「タケ」、「梅」貝を織り込み
「松竹梅」。他のネタとも自然に調和し、全てがおめでたい。
【調理・撮影:2016/01/08】
漸く冬至を越した。冬至の夜は前日~当日が長いのか、当日~
翌日が長いのか。そんな事より、その長い夜をどう過ごすのか。
柚子湯に浸かって、南瓜を食べて、「一陽来復」をいただく。そ
して、その「一陽来復」の意味をよく噛みしめて味わう。
日はまた昇る。明けない夜は無い。全てが好転しますように。
さりとてどっちが長いか気になって、ますます夜が長くなる。
【調理・撮影:2015/12/23】
忙(せわ)しい歳末。残すところ僅かの折、ちょっと一休み。
忙しいの「忙」は心が亡くなると書く。各位がこのお鮨を喫食ま
たは閲覧契機に、一息ついて心静かに自分のペースを取り戻し、
師走後半から来年への英気を養うことが出来れば幸いである。
そもさん「貧しき者にも、富める者にも皆に等しく与えられる
ものは何」・・・せっぱ「時間」。確かに平等ではあるが。
【調理・撮影:2015/12/15】
冬の雷(鰤起こし)について金沢地方気象台に問合せしたとこ
ろ、平年11月は5.6日、12月は8.2日観測され、当年(
2015年)11月は3日、12月は問合せした12月4日時点
で2日観測されたとのこと。11月は明らかに平年より少ない。
だから石川県産ブリが店頭に出回らないのか。そうに違いない。
おーい。ブリ諸君!今すぐ目覚めてくれー。聞いてないか。
【調理・撮影:2015/12/09】
慶事がありお鮨を召し上がる。お鮨はハレの食べ物であるから
自然。今日辛い事があったから、憂さ晴らしや縁起直しに召し上
がる。これもあり得る。良くも悪くもない極めて平凡な一日、そ
んなニュートラルな日に、果たしてお鮨を召し上がる動機はある
のだろうか。この際これを召し上がる(見るだけでも)各位の平
凡な一日が慶事の契機になりますように。慶雲とは吉兆の雲。
【調理・撮影:2015/12/02】
【平成26年12月下旬撮影】
◇----お知らせ----◇
現在、
の先頭を表示しています。
下にスクロールしますと、
履歴を遡って表示します。
----------------------------
2022年3月21日をもって、
当ページリニューアルにつき
ページ更新を終了しました。
今後は、新ページのご利用を
お願い申し上げます。
----------------------------