旬のおたより[冬]

冬尽くニコ

お品書き

 2022年2月22日と「2」が6つも並ぶ特異日である。猫

好きの方には、ニャンとも嬉しい日なのだろう。鮨好きの当方に

とっては、ピンと来なかったが、思い出した。「ニコニコ盛り」

があった。長らく特に意識せずに、10種10貫の盛合せばかり

を続けてきたが、5~6年前には頻繁に実施していた。来週は、

もう3月。冬の終わりに相応しい逸品をご用意しました。

                【調理・撮影:2022/2/22】

春兆光臨

お品書き

 少しだけ寒さが緩んだようだが、まだまだ寒く「春兆」には程

遠い気候である。それでも店頭の食材(農林水産品)の中には、

「春の走り」が出始めるようになって、嬉しい限りである。

 ところが、「産地偽装」なる一方的・人為的な流通障害によっ

て、あるべき素材が消えた。誰の利なのか部分最適が蔓延し、全

体最適の真逆の全体不幸。消費者をおざなりにしてはならない。

                【調理・撮影:2022/2/15】

春待の候

お品書き

 暦上、立春を経過したから、そろそろ暖かくなってもよいと思

っているが、そうは問屋が卸さない。実際のところ、寒さの底を

歩んでいるのであろう。「今年は雪が少なく幸い」と軽率に口に

したら、いきなりドカンと来た。今後は禁句としよう。まぁ禁句

にしたところで誰も止めることができないからご容赦ください。

 何れにしても、早く早くの待ち遠しい「春待の候」でした。

                【調理・撮影:2022/2/8】

如月朔日

お品書き

 あっという間に1月を通過し2月を迎えた。早いもので、明後

日は節分、明々後日が立春と暦の上では寒中を通過することにな

るが、急に暖かくなるわけでもない。皆様ご自愛ください。

 時化でなければ、漁獲は県内種・量ともに例年並みであるが、

近年、その通りに店頭に並ばない。何らかのフィルターにより除

外され、その穴を他県産が埋める構図が続いている。残念。

                【調理・撮影:2022/2/1】

祝初天神

お品書き

 今回のお題を目の前の卓上カレンダーを眺め、ぼんやり考えて

いた。調理・撮影当日が「初天神」と気付き、お題を頂戴したか

ら、偉そうなことは言えない。当方「初天神」は、落語のネタと

して知り、お気に入りの一つ。当噺、Web上検索すると数多の

動画があるので一見してみては。「こんなことならお父っさんに

食べさせるんじゃなかった」と言っていただきたい。

                【調理・撮影:2022/1/25】

睦月饗宴

お品書き

 相変わらず時化が続き、石川県産の入荷が乏しい。需要が天候

と一致するはずもなく、その穴を他県産が埋める構図となってい

る。これが冬場だけなら頷けるが、他県からの入荷(転入)が年

がら年中の恒常的となっている。それらが県内に生態がないもの

なら納得できるが、そもそも生態があるのに、獲れない、獲らな

い、流通させないが事実として存在することが悲しい。

                【調理・撮影:2022/1/18】

寒中点描

お品書き

 お題の「寒中」は、先週の「小寒」と来週迎える「大寒」から

当初、粗忽にも「中寒」と思いつた。「寒中」が適切と気付くま

で間があったことが恥ずかしい。諸兄におかれましては、釈迦に

説法となるのであろう。「小寒~立春までが寒中」とのこと。

 時化が続いて石川県産が少なく、他県産が幅を利かしている。

まぁ、それを含めて「石川の旬」と解釈していただきたい。

                【調理・撮影:2022/1/11】

初春の宴

お品書き

 謹んで新年をお祝い申し上げます。

 「禍」が3年に渡り、「お祝い申し上げます」が憚れる状況で

すが、好転すると期待しつつ、個人的・社会的な回避対策を十分

施し、社会全体が継続・発展することを願わずにいられない。

 調理・撮影が4日、未だ市場が明かないため、ネタの全てが冷

凍ものであることを何卒ご了承ください。本年も御贔屓に。

                【調理・撮影:2022/1/4】

歳末玉箒

お品書き

 今年も残り数日となり、今回が本年最終回となります。皆様方

におかれましても、年末のお忙しい中、「お鮨どころではない」

のかもしれません。ここは、「召し上がって、心が落ち着く」を

目指すお鮨の選択いかがでしょうか。お題は、「歳末玉箒」心閑

に今年一年の憂いを払い、来年に希望が生まれますようにと願う

ばかりです。それでは、皆様、よいお年をお迎えください。

                【調理・撮影:2021/12/28】

冬至来福

お品書き

 冬至を明日に控え、「一陽来復=陰極まって一陽が生ずる」に

なぞらえて「冬至来福」と命名した。世間も弊社も当方にとって

も良くない年であったからこそ、心底「陽転」を願わずにはいら

れないが、「よいお年を」は時期尚早。来週が本年最終回となり

ます。それにしても、時化が続き、底曳ものが極めて低調。直近

の願いは、「陽転」よりも「好天」を。先ずはここから。

                【調理・撮影:2021/12/21】

師走静謐

お品書き

 恒常的に慌ただしい日々の中にあって、12月だから特別に忙

しさに煽られることはないはずだが、何かと気忙しい。気忙しい

から、今やることがおろそかになって先走り、それもおろそかに

なって、結局、何も完了せずどんどん仕掛が増える。もし、共感

していただけるのであれば、心閑に美味しさの先にある「召し上

がって心が落ち着く」の境地に辿り着いていただきたい。

                【調理・撮影:2021/12/14】

大雪の宴

お品書き

 ここ数日、二十四節季の「大雪」が名ばかりの日々が続き、あ

りがたい。それでも「ラニーニャ現象発生の可能性高い」ことよ

り「大雪」の可能性も指摘される中、現実「大雪」とならないよ

うにと願うばかり。一方、海の方は、「大漁」か「不漁」なのか

は、マチマチ。「真の需要」に対する「漁」なのか、漁業者の欲

望を叶える「漁」なのかによって、その見方が変わるのである。

                【調理・撮影:2021/12/7】

如月一光

お品書き

 寒暖を繰返しながら、名実ともに少しずつ「春」へと歩みを進

めていると感じるが、気のせいか。それでも「日の出・日の入」

がそれぞれ確実に「早く・遅く」なり、その光がありがたい。

 先日の新聞記事見出しに「底引き水揚げ量最低」とあった。原

因は、時化によるものとのこと。ズワイガニ(雄)の漁期が3月

末だが、底曳網漁は6月末まで続く。少しでも挽回を望む。

                【調理・撮影:2021/02/23】

向春の候

お品書き

 冬は、時化の日が当然多い。過去との比較はできないが、今年

1~2月期間中、底曳網漁の操業日数は、概ね1/3程度。漁獲

量は、それに比例する。環境の変化や乱獲によるその「少なさ」

より、「時化のため操業出来なかったから」と見るのが自然。

 それでも、時化や人為的な減産と無縁に一般消費者の「需要」

は、底堅い。「需要」と「供給」マッチできないものか。

                【調理・撮影:2021/02/16】

春待の季

お品書き

 先週暖かい日が何日かあり、立春過ぎたからこのまま春へまっ

しぐらかと思いきや、そうは問屋が卸さなかった。降雪と薄っす

らと積雪。「寒の戻り」かと勝手に解釈するも、気象学的な定義

に合致するか定かではない。季(とき)は2月上旬。「らしい」

気候故に、自然とお題が「春待の季(とき)」と浮かんだ。名実

ともに「春」が待ち遠しいのは、自分だけではないはず。

                【調理・撮影:2021/02/09】

節分賛歌

お品書き

 今年の節分は、いつもと違って百数年ぶりの2月2日。だから

と言って「節分」を意識されていない方々にとっては、どうでも

良い話なのであろう。また、意識されている方々にとっても2月

2日であることが、その人の人生や運命に劇的な影響を及ぼすこ

とは、考えにくい。何れにしても相変わらずの「食品ロス」が蔓

延している。SDGsの精神を少しでも意識されたらどうか。

                【調理・撮影:2021/02/02】

睦月好日

お品書き

 例えば、今日の「鮨ネタ」に相応しい旬の素材が30種あった

とするならば、その中から10種を選択する組合せは、約3千万

通りとなる。どの組合せが最善なのかは「わからない」が正解な

のであろう。鮨の構成は概ね2/3が酢飯(シャリ)。つまり、

「何(ネタ)を載せるか」ではなく、「何(酢飯)に載せる」が

お鮨の本質。なぜなら、酢飯は1通り(種類)ではないから。

                【調理・撮影:2021/01/26】

大寒吉兆

お品書き

 二十四節季「大寒」を明日に控え、先日の大雪も大分溶けてき

て嬉しい限り。このまま暦通りに「立春(今年は2月3日)」を

迎えたいところだ。振り返れば年末年始の休漁に始まり、大時化

~大雪による流通STOP等が続いたこともあり、まとまった漁

獲や平常の流通に戻ったのが先週末。もし許されるなら、今すぐ

に四十八節季あたりに「大漁」を加えていただきたいものだ。

                【調理・撮影:2021/01/19】

睦月静謐

お品書き

 数年ぶりの寒波・大雪により物流がSTOPした。鮮魚介類の

みならず、在庫ができない生鮮食品がほぼほぼ全ての店の棚から

消えてしまった。鮮魚介類に限って言えば、そもそも時化により

一部の定置網を除き生産(漁獲)出来ないし、仮に漁獲があった

としても物流が滞り店頭まで届けることができない。その様な厳

しい状況の中にあっても東奔西走。探せばあるもんです。

                【調理・撮影:2021/01/12】

小寒の候

お品書き

 正月も五日となると、もうすっかり正月気分も抜け、多くの方

々が平日モードに切り替わっているのではないでしょうか。仕事

や家事などに「忙しいが日常」となってしまい、ついつい「忙」

の字のごとく、心が亡くなる日々が恒常化・慢性化すると、心身

ともに辛くなるのも頷ける。「どうぞこれを召しあがって、心閑

(心が落ち着く)の境地に至る」を願わずにはいられない。

                【調理・撮影:2021/01/05】

歳末閑閑

お品書き

 慌ただしい歳末にあって「心閑に気持ちが落ち着くひと時を」

と「もう二度と出会えない一期一会」をご満喫ください。

 振り返れば、今年は日本中・世界中が不幸に見舞われ、それが

来年以降も終わりが見えない形で続きそうなことは間違いないと

ころ。自分を含めて皆様が「かからないように」と願わずにはい

られない。皆様よいお年をお迎えください。来年も御贔屓に。

                【調理・撮影:2020/12/29】

冬至明け

お品書き

 「冬至」を通過し、これから日が長くなるはずだが、調べてみ

ると12月21日と22日との昼の長さ(日の出~日の入り)は

約1分長くなるとのこと。暦は春に向け淡々と進むが、実態・現

実はこれから寒さや降雪のピークを迎えることになる。春に向か

う実感は全くない。その上「時化」が続き、定置網漁を除いた漁

獲は極めて低調。その穴を他県・他国産が埋めている。残念。

                【調理・撮影:2020/12/22】

三冬月点描

お品書き

 お鮨は「ハレ」の食物であり「ケ(日常)」のそれではない。

喜ばしいことが毎日々々続いて「毎日がすし曜日」そうは問屋が

卸さない。嬉しくもなく悲しくもない。それが「ケ(日常)」と

なるのであろう。それでも「悲しい日」があることは事実であろ

うし、そんな日に、このお鮨を召し上がっていただいた方が、僅

かであっても「心が落ち着く」ことを願わずにいられない。

                【調理・撮影:2020/12/15】

大雪の候

お品書き

 二十四節季の「大雪(たいせつ)」を経過したが、なんだか雪

が降りそうな気配は全くない。それでも12月。タイヤ交換の準

備怠りなくと戒め計画するも、雨続きで未済。雨雪降らないで。

 寒さは、緩く幸いであるが、海は、時化の日が多くこの時季に

漁獲量が多いはずの底曳網漁が低調であり、少し寂しい感じだが

定置網漁がその穴を埋める。海水温は、まだまだ高いようだ。

                【調理・撮影:2020/12/08】

歳末静謐

お品書き

 令和2年も今月でお終い。自分も含め世間は「師走」の名の通

り何かと気忙しい。「誰か・何か」に追われることなく、心静か

にこの「一期一会」を堪能して頂ければ、幸いです。

 つい最近、何かのお料理番組で先生が「召し上がって、心が落

ち着くように・・・」と仰っていた。その通り「召し上がって、

心が落ち着くようなお鮨を常に心掛けるべし」と教わった。

                【調理・撮影:2020/12/01】

花待向春

お品書き

 今シーズンは、全くと言っても過言ではない程にしか降らなか

った。それでもまだ2月。少々前のめりか。これからドカンと来

るかもしれないので予断はできないが、「大雪のリスク」よりむ

しろ、「あるべき所に圧倒的に残雪が少ないことによる二次的弊

害」が懸念される。来週からは弥生3月。見えない惨禍のいち早

い終息を願いつつ、花の季節を待ちわびる日々が続く。

                【調理・撮影:2020/02/25】

如月饗宴

お品書き

 驚くほど(種類・量)の食品が廃棄されている現場を見せられ

ると「もったいない」と思うことが、何か悪いことなのか。

 多くの人々が、実際全てを味わうことなく、美味しさを価格に

よって判断されている傾向がある。所謂高級品は、いかにも美味

しそうに見えるが、そうでないものの中にこそ、真に美味しいも

のがより豊富に存在する。価格に踊らされない正当な評価を。

                【調理・撮影:2020/02/18】

春雪の候

お品書き

 お題の「春雪の候」が的外れな陽気である。例年の今頃は、降

れば雪のはずが雨。降らなくとも底冷えする曇天が相場なんだろ

うが、ほっこりする穏やかな晴れ。立春を過ぎたから、それはそ

れでよいのかもしれないが、いつもの年と比べて何かオカシイ。

 一方、時化が収まれば、漁獲量・種が増えるが、真の需要とマ

ッチしない的外れも多少ある。流通も同様。何かオカシイ。

                【調理・撮影:2020/02/12】

立春点描

お品書き

 節分が過ぎてやれやれ。誰一人と幸福にならない「社会の毒」

と表現するに相応しい食物による呪縛から皆が漸く解放された。

 さて、立春を迎え、本格的な春が待ち遠しいのはやまやまであ

るものの雪がない。街中の話ではなく、あるべき所に無い。また

は記録的に少ない。能天気にも「雪かきしなくて楽ちん」と言っ

ている場合でないような気がする。杞憂であれば幸いだが。

                【調理・撮影:2020/02/04】

睦月豊漁祭

お品書き

 需要と無関係に獲らない。出荷しない。売らない。これが生産

(漁業)者側の実態である。獲れないの核心は、獲りたいものが

獲れないということになる。その上、獲りたくないものが大漁と

なっている事実もある。それに加担するように、流通のフィルタ

ー(売りたいものを仕入れる)が需要と無縁に魚種・量共に絞り

込む。誰も需要の本質を知ることなく、魚離れが加速する。

                【調理・撮影:2020/01/28】

大寒の候

お品書き

 時化の日が多く石川県産鮮魚介類の入荷は、全般的にやや低調

であるものの、操業があれば一気に量・種類共に賑やかとなるの

は、皮肉である。需要は、週末中心に底堅く厚い。それに応える

供給は、気象状況によりマチマチである。需要に沿った供給を希

望するが、意に反して生産者・流通側は、供給に沿った需要をと

願い続けている。押売りは空しく、かえって逆効果のようだ。

                【調理・撮影:2020/01/21】

寒中の候

お品書き

 冬真只中、先週が「小寒」、来週は「大寒」。その流れから、

「中寒の候」がお題にピッタリと閃いたが、○○の真骨頂だ。

 冷静に考えると「寒中の候」が正しいと気付き、着地した。

 今シーズン、寒いは寒いがどうも変である。雪がない。スキー

場にもない。「地球温暖化」のせいなのかどうなのか?何れにし

ても、寒中お見舞い申し上げます。皆様ご自愛ください。

                【調理・撮影:2020/01/14】

新春の宴

お品書き

 新春を寿ぎ、新たな心境にて当「旬のおたより」をスタートで

きることに、この上ない歓びと感謝の念に満たされる。

 「いしかわ旬の鮨だより®」の公開・発信は、今年で6年目を

迎え、今回を以って通算213タイトルを数えることとなる。

 今年も新素材に出会えることと期待しつつ、未来へ向けた新た

なお鮨の開発に取り組みます。ご愛顧よろしくお願い致します。

                【調理・撮影:2020/01/07】

歳末の口福

お品書き

 なんとも気忙しい歳末ではあるが、心静かにこの1年を振り返

ると、少数ながら「もう無い」と思われた新素材に出会えたり、

赤(酒粕)酢飯との組合せが豊作であり、来年・再来年分に至る

程、試作・試食・撮影できたこと。また、既知の何かと何かの組

合せ資源が無尽蔵であると気づかされ、収穫の多い1年だった。

 今年は、これでお終い。皆様、良いお年をお迎えください。

                【調理・撮影:2019/12/24】

初雪の候

お品書き

 お題を「初雪の候」としたが、ほっこりする温かい日もあって

なんとも的外れである。まぁそれはそれでありがたいのだが。

 金沢地方気象台によると「令和元年12月6日金沢で初雪を観

測しました」とのこと。お題がまんざら嘘でないとホッとした。

「地球温暖化」か。今が旬の素材達を今のうちに召し上がらない

と「生態系破壊」によって、もう食べられなくなるのかも。

                【調理・撮影:2019/12/17】

香箱日和 確定版

お品書き

 「香箱日和」は、2015年11月の初公開から今年で5年経

過したことになる。毎年少しずつ改善を重ね、先週公開の「香箱

日和 2019」を最終形としていたが、改善点が見つかった。

「つばた巻®かにまこも」2貫を「カニ玉押寿司」に置換え、本

来の「ニコニコ盛りの定義」に適うものとなった。まだまだ改善

の余地はあるかも知れないが、これを以って確定版としよう。

                【調理・撮影:2019/12/10】

香箱日和2019

お品書き

 お待たせしました。毎年恒例の「カニカニ攻撃」が一段落した

ことから、解禁からほぼ一ヶ月遅れの「香箱日和」となります。

 今回から、赤(酒粕)酢飯を巻物以外の3種に採用し、内子・

外子を分けて、各々の好さ・特徴を分かり易くしました。

「香箱の隅をほじくる白肉に われ汗まみれ 蟹に遊ばれ」

                   © いしかわ 唐変木

                【調理・撮影:2019/12/03】

如月好日

お品書き

 陸は、漸く寒さも和らいで「早春」の名に相応しい気候となっ

てきた。一方、海(水温)は今が「底」なのであろう。それでも

鮮魚介類が全滅するはずもなく、時化でなければこの時期に相応

しい(旬の)素材が種類・量ともに豊富に漁獲される。

 来週はもう3月(弥生)「春」としても許されるのであろう。

当「旬のおたより」も来週からは「春」のカテゴリーとします。

                【調理・撮影:2019/02/26】

雨水祭

お品書き

 時候は「雨水」を迎えた。少しばかり暖かくなり、気持ちも僅

かにほころぶが、まだ2月中旬を過ぎたところであり、油断はな

らない。ちょっとした気の緩みから風邪なんかにやられない様に

皆様方、どうぞご自愛ください。自分は○○だから・・・

 今回から、お米の銘柄を替え、試作・試食を実施してるところ

だが「すこぶる好い」の印象。残念なのは「他県産」のみ。

                【調理・撮影:2019/02/19】

早春の候

お品書き

 立春を通過し、季節は春を迎えたことになるが、気候は春の気

配なくとても寒い。時期としては「早春」となるのだろう。その

定義は諸説あるが「春は名のみ」と感じる「今」にピッタリとあ

てはまるとの思いから「早春の候」と命名。文句あっか。

 時化の日が多く素材の調達には悩まされるものの、絶滅したわ

けではなく、改めて「海の豊かさ」に感心させられる。

                【調理・撮影:2019/02/12】

如月点描

お品書き

 立春を過ぎ、県内「春一番」の情報もあったが、まだまだ寒い

日が続いている。相変わらず時化の日が多く、僅かな出漁機会の

冷凍ストックと定置網漁、他県産がその支えとなっている。

 昨年以来「赤酢(粕酢)」を取り入れ、ブレンド法やネタの向

き不向き等の試作・研究を重ねつつ、順次公開しています。皆様

方がまだご存じない「美味しい世界」をご案内申し上げます。

                【調理・撮影:2019/02/05】

睦月賛歌

お品書き

 1月も晦に近づき、来週は立春(節分)を迎えるところだが、

まだまだ寒い日が続き「春」の気配はほど遠い。相変わらず時化

の日が多く、石川県産の定置網漁以外の漁獲は乏しい状況が続い

ている。「需要」に合わせた「供給」を望むところだが、現実は

「供給」に合わせた「需要の喚起」となってしまっているところ

が残念でならない。「他県産」がその穴を埋めている。

                【調理・撮影:2019/01/29】

大寒払い

お品書き

 大寒を過ぎても寒く、雪・雨が続き、暗く、心底滅入ってしま

いそうな日々が続いている。去年の「豪雪」のことを思い出すと

まだマシなような気はするが、とても「春」が待ち遠しい。

 時化が続いて素材の選択が限られる中、僅かながらも「春」を

先取りした品を採用し、見た目の華やかさも意識した。その上、

全面的に「酢」を変更したが、画像からは伝わらないのが残念。

                【調理・撮影:2019/01/22】

睦月点描

お品書き

 左義長が済んで、お正月モードもすっかり消え、とある1月の

通常の日々といった「日常感」が漂う。市場も落ち着き、時化で

なければ入荷も安定し、店頭の品揃えも年末の「カニカニ攻撃」

一色から抜け出して、その陰となっていた多くの素材がいよいよ

日の目を見ることとなり「冬らしい」雰囲気を醸し出している。

 一年で最も鮮魚介類の美味しい時期を迎えることになる。

                【調理・撮影:2019/01/15】

平成三十一年賀正

お品書き

 平成の年号は31でお終い。名残惜しい平成最後の一日一日を

大切にすべく、お題に「年号」を付けるべしの旨、西暦の表示を

改め、三が日をとうに過ぎたが「平成三十一年 賀正」とした。

 「新たなる時代」と「随分とお世話になってきた時代」との端

境期の真っ只中の今、いまだに「昭和」のノスタルジーを引きず

りながらも「伝統」と「革新」の両輪を目指す次第。

                【調理・撮影:2019/01/08】

歳末の一服

お品書き

 冬至を過ぎ冬の気配が濃くなり、お正月に向け巷も自分自身も

歳末感が一層増してきたような気がする。忙しいとは「りっしん

べん」に「亡くなる」と書く。こんな時に「鮨」が相応しいのか

「鮨」なるものはクリスマスやお正月に召し上がるものなのか。

少なくとも「ざわついた人々のエサではない」と断言する。

 今こそ、心静かにその一つ一つの意味をご堪能されたい。

                【調理・撮影:2018/12/25】

鰤起こし 2018

お品書き

 県内、今年は11月に「鰤起こし」が一度もなかったようだ。

そのせいなのか定かではないが、12月に入って「鰤起こし」が

鳴り響いた途端に、ブリの水揚が盛んになってきた。去年はどう

だったのか、その前年は・・・毎年増減はあるにしろ、ただ眠っ

ているだけか、ブリの資源が枯渇することは考えにくい。また、

「鰤起こし」がないと、その旨味が増さないのは事実であろう。

                【調理・撮影:2018/12/19】

師走の休息

お品書き

 先(11)月は「鰤起こし」が無く「このまま冬が来ないのか

も」と心配したが、漸く「冬らしい」気候となってきた。その影

響かお陰様か、大時化となって、店頭の品揃えは寂しい限り。

 一方、海水温はまだまだ温かく、時化でなければ、漁獲される

量・種類は多い。その上に、いよいよ「脂が乗っている時期」を

迎えたようである。ご多忙中と存じますが、ひと時休息を。

                【調理・撮影:2018/12/11】

香箱日和 2018

お品書き

 「香箱日和」の初公開は2015年11月に遡る。今年で4シ

ーズン目を迎え、変えるべき点は変え、守るべき点は守り、僅か

ながらも進化させてきたが、「素材の好さ」を活かすには、施術

は必要最小限に留めることが肝要であるとの結論に至った。

「香箱の肩脚爪の白肉に われ汗まみれ 蟹と闘ふ」

                   © いしかわ 唐変木

                【調理・撮影:2018/12/5】

春呼ぶニコ

お品書き

 最高気温が10℃を超えると、とても暖かく感じるのは自分だ

けなのか。もうあの大雪のようなことはないだろうが、また寒の

戻りがあって、降って欲しくはないが、降るんだろうなぁ。

 この暖かさは「春呼ぶニコ」が、春を一気に呼び寄せたからに

違いない。遠くから共感の「そだねー」の声が聞こえたような気

はするが、空耳か。呼ばれた春がそうさせたからなのだろう。

                【調理・撮影:2018/02/27】

雨水の候

お品書き

 「雨水」とは名ばかり。雨ではなく、また、雪が降ってきた。

これでは、なかなか雪解けが進まない。どこかとどこかの外交問

題のようだ。話変わって、五輪。あの、本邦の金メダル選手と隣

国の銀メダル選手との友情には、こちらも目頭が熱くなった。

 さて、問題はネタの調達。相変わらず時化が続いて、思うよう

にはならないが、その中でも最善は尽くした。条件は、皆同じ。

                【調理・撮影:2018/02/20】

春待ニコ

お品書き

 スキー場も降りすぎて、営業休止の日が続いた大雪が一旦収ま

り、やれやれと思ったら、また雪かきしなければならないほど積

もった。しかし、もう雪を捨てる場所はない。除雪は必要最小限

に止め、あとは、自然にかつ、早急に溶けるのを待つしかない。

 そこで「春待ニコ」。これを召し上がって、なんともならない

イライラを解消し、少しだけニコニコしてください。

                【調理・撮影:2018/02/13】

立春の候

お品書き

 「立春」とは名のみの大雪。これ以上降らずに、一刻も早く、

交通障害が解消されるようにと、祈るばかり。大雪や交通障害の

原因は、その専門家に委ねるとして、これが何かの「罰当たり」

と考えると、思い当たる節がある。「大量の食品ロス」をTVで

見た。「あの日の・あの食べ物」は、もうやめたほうがいい。

 これなら、あの日の後に食べても大丈夫。

                【調理・撮影:2018/02/06】

春待祭

お品書き

 時化が長く続いて、県産鮮魚介類の量・種は低調ではあるが、

出漁できるギリギリの「凪(なぎ)」の日は、一気に、その量・

種が増え、店頭がとても賑やかになる。嬉しい限りである。

 一方、陸は、ほぼ毎日「雪すかし」に追われて、うんざり。

ここで気晴らし・憂さ晴らしの「春待祭」。束の間の凪の恩恵を

ご享受ください。これなら、あの日の前に食べても大丈夫。

                【調理・撮影:2018/01/30】

睦月点描

お品書き

 どの様なネタの組合せが最善なのか。毎回、力の限り、その力

を振り絞って考えている。最近は、少しだけそのコツを掴んだよ

うだ。つまり、あまり悩まなくなってきている。以前はよく「こ

の品揃えが嫌われたらどうしよう」や「こんなもの出すな。と怒

られたら」と神経質になっていたのだが、最近は、「旬の素材を

バランスよくお出しする」が最善と気付いた。原点回帰。

                【調理・撮影:2018/01/23】

睦月のニコ

お品書き

 陸は、数年ぶりの大雪となった。どうやら今回は、里雪型らし

い。高速道路から生活道路まで、いたるところ雪だらけ。交通に

支障をきたし、スーパーでは一部の商品が欠品となっていた。

 一方、海の中は、これから海水温が底に向かうのであろう。正

に「冬。旬真っ盛り」それでも、「サヨリ」や「ウルメイワシ」

に出会えると、微かに「春」を感じるのは、自分だけか。

                【調理・撮影:2018/01/16】

冬の押寿司競演

お品書き

 謹賀新年。旧年中はひとかたならぬご厚情を賜り、誠にありが

とうございました。本年もよろしくお願いいたします。

 さて、当年に限らずお正月の鮮魚介類の出足は、極めて鈍い。

今年は、時化や祝日の影響も相まって、8日頃から本格的に動き

出し、本年第一弾は漸く9日に調理・撮影の運びとなった。たい

へんお待たせしました。いよいよ2018年のスタートです。

                【調理・撮影:2018/01/09】

歳末のニコ

お品書き

 クリスマスを経過し、鮮魚のみならず、全ての食料品がお正月

に向けた歳末・年末進行となり、正直、いしかわ旬の鮨だより®

に相応しい鮨ネタの確保が困難であるが、懸命に探せば「ある所

にはある」もので、歳末に相応しい品揃えが出来たことに、当県

の環境の良さに感謝。さて、今年はこれにて最終回。皆様、良い

お年をお迎えください。来年もよろしくお願いいたします。

                【調理・撮影:2017/12/26】

冬のニコニコ盛り

お品書き

 時化が続き、厳しい品揃えの中にあっても、最善を尽くせば、

結果はついてくる。当県の恵まれた環境(漁場・生産者)に感謝

しなければならない。また、逆に言えば、豊富な品揃えの中にあ

っては、最善を尽くしたつもりでも迷いが生じ「他にもっと好い

選択があったのかも」と自ら最善を否定してしまう。たった5種

の組合せだが、とても奥が深い。最善に向けて考え続けよう。

                【調理・撮影:2017/12/19】

冬のニコ押

お品書き

 時化が続き、県産鮮魚介類の出荷量・種は低調である。そもそ

も漁業者は「鮮魚介類の生産者」と位置付けられるが、その生産

が果たして「需要」に基づく「生産(供給)」なのかと言えば、

見込・受注生産でもなく「独立事象」としか言いようがない。

 「需要」と「供給」それら互いに高いレベルで一致すれば、そ

の結果(対価)は、お互いに「最適」に近づく。当たり前か。

                【調理・撮影:2017/12/12】

霜月ニコ祭り

お品書き

 調理・撮影直後に将棋の羽生棋聖が竜王戦第5局に勝ち、永世

竜王の資格を得て、史上初の「永世七冠」を達成したと知った。

その後の会見で「将棋そのものを本質的に分かっているかという

と、まだまだ何もわかっていないというのが実情」と語られた。

 「鮨の本質を探究し、美味しさを極めるよう精進しなければ」

と奮い立たさせられた。よし「鮨の永世七冠」を目指そう。

                【調理・撮影:2017/12/05】

春兆

お品書き

 微かに雪解けを意識するが、まだ雪と雨の境を彷徨っている。

その雪解けが、海の豊穣に影響しないはずはない。山の栄養分は

全て海へと、無償で供給されている。その栄養分(有機物・ミネ

ラル)が、海の食物連鎖の源となり、植物プランクトン→動物プ

ランクトン→・・・頂点のエリック・プランクトンへと繋がる。

 春の兆しが温い脳内を教唆し、こう書かせた。明日から3月。

                【調理・撮影:2017/02/28】

如月の賜物

お品書き

 時化が続き、県内産の素材がやや少ないものの、他県産がキッ

チリとフォローし、全体的には、この時期、この上ない品揃えと

なった。春の「先取り」や「走り」を堪能できた。これらを手に

入れ、口に出来るのは、幸せの限りである。まさに、日頃の行い

の賜物なのか。とても素晴らしい素材に出会えたことに感謝。

 チョコなんていらないさ。これさえあればいいもん。

                【調理・撮影:2017/02/14】

如月鬼退治

お品書き

 節分から数日過ぎて、いまさら「鬼退治」と思われるかもしれ

ないが、今月は「鬼退治強化月間」に指定されているから、何の

躊躇や遠慮なく命名した。この時期、時化が収まると店頭の魚種

が豊富になって、とても幸福な気分になれる。これなら、あの日

、どこかの方角を向いて、黙って、一気食いしなくても、幸福(

口福)に恵まれるから、これからはこれにしませんか。

                【調理・撮影:2017/02/07】

新温鮨

お品書き

 寒い日・底冷えする日に、冷え切ったお鮨は、五臓六腑にいさ

さか酷であり、身震いする。一般的にお鮨は、やや冷えた状態で

あることが常識とされるが、この寒い時期に、どのようにして、

この”寒さ”と”空腹”を同時に凌ぎ、満たすのか。

 結論は、「レンジで温める(温めても良い)お鮨」に至る。

 今日は今日の幸せ、明日は明日の幸せ。ほっこりしてね。

                【調理・撮影:2017/01/31】

海老饗宴 睦月

お品書き

 以前、「貝一色」を紹介した折、「大人の食育」を標榜する理

由から”非売品”としたが、今回のエビづくしは、その観点から

は販売可能であるが、現実は”非売品”とせざるを得ない。

 その理由は、今回、たまたま素材が揃ったからであり、この時

期、時化等により、一度にこれら素材が揃うのは、奇跡的。

 素材の調達が漁獲に委ねられているから、当然と言えば当然。

                【調理・撮影:2017/01/24】

寒中鮨

お品書き

 諸般の事情により、約1ヶ月ぶりの開示となった。その原因が

自然災害ならば、それが運命(さだめ)と甘受するが、「法に抵

触しなければ、何でもあり」と実践される方に、結果として、業

務を妨害された。明らかに人災。とてもやるせない。が、済んだ

こと。正当な行為や事業は、挫けず、邁進するしかない。

 さあ。気分を変えて、新しい年のスタートとしよう。

                【調理・撮影:2017/01/17】

鯖八

お品書き

 「鯖八」(サバの盛合せ)は、相当以前から企画していたが、

今回、漸く実現の運びとなった。結果は、大満足の好印象。

 ゴマサバの漁獲について以前、県水産センターに問合せたとこ

ろ、混獲されることと、現実的に仕分できない理由から、マサバ

の漁獲(量)に含まれるとのこと。味の違いは全く無く、両者と

も美味。脂が乗っていれば、なおよろし。ハーフもできます。

                【調理・撮影:2016/12/13】

香箱日和

お品書き

 昨年にも紹介した「香箱日和」今回から量産を意識し、厳密に

1杯ををニコニコ盛り(10貫)に展開した。昨年より、バラン

スを重視し、量産体制が確立すれば、この配分でリリース決定。

 石川県産の場合、漁期は11月6日~12月29日迄の2ヶ月

弱。もう少し期間が長ければなぁと思うが、仕方ない。

 今日が「香箱日和」の日であったことに感謝。幸いである。

                【調理・撮影:2016/12/06】

春ほのか

お品書き

 立春をとうに過ぎ来週はもう3月。春は名のみかまだ寒い。陸

はこれから暖かくなるはずだが、海水温はこれから底に向かう。

当県周辺は2~3ヶ月ズレて、GWあたりから上昇するようだ。

せめてネタは春らしくと、駆けずり回って最善を尽くしたが、結

果他県産が過半数を占めてしまった。春の走りと時化が重なり仕

方がない。ほのかに春を感じていただければ幸いである。

                【調理・撮影:2016/02/22】

春よ来い

お品書き

 今シーズン(2015~16年)は暖冬なのか、降雪・積雪は

少なく、そのお蔭様により自宅前の雪かきは数回程度で済んだ。

やれやれホッと。それでもまだ振(フリ)込む可能性はあるが、

大汗かいて雪かきするほど自摸(ツモ)りそうな予感はしない。

 厳密な春の定義を調べようとしたが、もうどうでもよい。確実

に春の足音が近づいているような気はするが、また降ってきた。

                【調理・撮影:2016/02/15】

節分の候

お品書き

 これなら何かと違ってある方向を向いて黙って一気喰いしなく

ても良い。その何かをなぜこの日に喰わなければならないのか。

なぜある方向だけが吉で、それ以外全て凶とされてしまうのか。

なぜ皆と楽しく会話しながら食べてはいけないのか。いつ誰が出

現させたのか。疑問は尽きないし、子供達に説明できない。

 その何かに拘らない各位全員にご多幸がありますように。

                【調理・撮影:2016/02/03】

冬のニコ

お品書き

 冬の定番となり得るベストマッチ。お互いの素材がお互いを引

き立てさせる。この時期のこの上ないチームワークとなった。

 一つの人気のネタを3貫・4貫と立て続けに召し上がる方。人

それぞれ、お好きな様にどうぞ。しかし、鮨通の風上にも置けな

い。引き立て役とされるネタの味や個性を吟味し、その美味しさ

を理解して欲しい。案外、それがセンターに立つべきかも。

                【調理・撮影:2016/01/13】

松竹梅

お品書き

 謹賀新年。生産者が動き出し、市場が開き、年が明けて8日目

漸くモノが活発に動き出した。各位のお蔭様で、新年最初の「旬

のおたより」を公開することができた。ありがたい。それで何が

「松竹梅」なのか。先ずは器「松竹梅」と銘打たれている。そし

てネタには「まつ」いか、マコモ「タケ」、「梅」貝を織り込み

「松竹梅」。他のネタとも自然に調和し、全てがおめでたい。

                【調理・撮影:2016/01/08】

一陽来復

お品書き

 漸く冬至を越した。冬至の夜は前日~当日が長いのか、当日~

翌日が長いのか。そんな事より、その長い夜をどう過ごすのか。

柚子湯に浸かって、南瓜を食べて、「一陽来復」をいただく。そ

して、その「一陽来復」の意味をよく噛みしめて味わう。

 日はまた昇る。明けない夜は無い。全てが好転しますように。

さりとてどっちが長いか気になって、ますます夜が長くなる。

                【調理・撮影:2015/12/23】

歳末の静寂

お品書き

 忙(せわ)しい歳末。残すところ僅かの折、ちょっと一休み。

忙しいの「忙」は心が亡くなると書く。各位がこのお鮨を喫食ま

たは閲覧契機に、一息ついて心静かに自分のペースを取り戻し、

師走後半から来年への英気を養うことが出来れば幸いである。

 そもさん「貧しき者にも、富める者にも皆に等しく与えられる

ものは何」・・・せっぱ「時間」。確かに平等ではあるが。

                【調理・撮影:2015/12/15】

どどんがどん

お品書き

 冬の雷(鰤起こし)について金沢地方気象台に問合せしたとこ

ろ、平年11月は5.6日、12月は8.2日観測され、当年(

2015年)11月は3日、12月は問合せした12月4日時点

で2日観測されたとのこと。11月は明らかに平年より少ない。

だから石川県産ブリが店頭に出回らないのか。そうに違いない。

 おーい。ブリ諸君!今すぐ目覚めてくれー。聞いてないか。

                【調理・撮影:2015/12/09】

師走の慶雲

お品書き

 慶事がありお鮨を召し上がる。お鮨はハレの食べ物であるから

自然。今日辛い事があったから、憂さ晴らしや縁起直しに召し上

がる。これもあり得る。良くも悪くもない極めて平凡な一日、そ

んなニュートラルな日に、果たしてお鮨を召し上がる動機はある

のだろうか。この際これを召し上がる(見るだけでも)各位の平

凡な一日が慶事の契機になりますように。慶雲とは吉兆の雲。

                【調理・撮影:2015/12/02】

歳末のみぎり

               【平成26年12月下旬撮影】

冬のお品書き

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