旬のおたより ~ 2019年 ~

平成三十一年賀正

お品書き

 平成の年号は31でお終い。名残惜しい平成最後の一日一日を

大切にすべく、お題に「年号」を付けるべしの旨、西暦の表示を

改め、三が日をとうに過ぎたが「平成三十一年 賀正」とした。

 「新たなる時代」と「随分とお世話になってきた時代」との端

境期の真っ只中の今、いまだに「昭和」のノスタルジーを引きず

りながらも「伝統」と「革新」の両輪を目指す次第。     

                【調理・撮影:2019/01/08】

睦月点描

お品書き

 左義長が済んで、お正月モードもすっかり消え、とある1月の

通常の日々といった「日常感」が漂う。市場も落ち着き、時化で

なければ入荷も安定し、店頭の品揃えも年末の「カニカニ攻撃」

一色から抜け出して、その陰となっていた多くの素材がいよいよ

日の目を見ることとなり「冬らしい」雰囲気を醸し出している。

 一年で最も鮮魚介類の美味しい時期を迎えることになる。  

                【調理・撮影:2019/01/15】

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大寒払い

お品書き

 大寒を過ぎても寒く、雪・雨が続き、暗く、心底滅入ってしま

いそうな日々が続いている。去年の「豪雪」のことを思い出すと

まだマシなような気はするが、とても「春」が待ち遠しい。

 時化が続いて素材の選択が限られる中、僅かながらも「春」を

先取りした品を採用し、見た目の華やかさも意識した。その上、

全面的に「酢」を変更したが、画像からは伝わらないのが残念。

                【調理・撮影:2019/01/22】

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睦月賛歌

お品書き

 1月も晦に近づき、来週は立春(節分)を迎えるところだが、

まだまだ寒い日が続き「春」の気配はほど遠い。相変わらず時化

の日が多く、石川県産の定置網漁以外の漁獲は乏しい状況が続い

ている。「需要」に合わせた「供給」を望むところだが、現実は

「供給」に合わせた「需要の喚起」となってしまっているところ

が残念でならない。「他県産」がその穴を埋めている。    

                【調理・撮影:2019/01/29】

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如月点描

お品書き

 立春を過ぎ、県内「春一番」の情報もあったが、まだまだ寒い

日が続いている。相変わらず時化の日が多く、僅かな出漁機会の

冷凍ストックと定置網漁、他県産がその支えとなっている。  

 昨年以来「赤酢(粕酢)」を取り入れ、ブレンド法やネタの向

き不向き等の試作・研究を重ねつつ、順次公開しています。皆様

方がまだご存じない「美味しい世界」をご案内申し上げます。 

                【調理・撮影:2019/02/05】

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早春の候

お品書き

 立春を通過し、季節は春を迎えたことになるが、気候は春の気

配なくとても寒い。時期としては「早春」となるのだろう。その

定義は諸説あるが「春は名のみ」と感じる「今」にピッタリとあ

てはまるとの思いから「早春の候」と命名。文句あっか。   

 時化の日が多く素材の調達には悩まされるものの、絶滅したわ

けではなく、改めて「海の豊かさ」に感心させられる。    

                【調理・撮影:2019/02/12】

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雨水祭

お品書き

 時候は「雨水」を迎えた。少しばかり暖かくなり、気持ちも僅

かにほころぶが、まだ2月中旬を過ぎたところであり、油断はな

らない。ちょっとした気の緩みから風邪なんかにやられない様に

皆様方、どうぞご自愛ください。自分は○○だから・・・   

 今回から、お米の銘柄を替え、試作・試食を実施してるところ

だが「すこぶる好い」の印象。残念なのは「他県産」のみ。  

                【調理・撮影:2019/02/19】

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如月好日

お品書き

 陸は、漸く寒さも和らいで「早春」の名に相応しい気候となっ

てきた。一方、海(水温)は今が「底」なのであろう。それでも

鮮魚介類が全滅するはずもなく、時化でなければこの時期に相応

しい(旬の)素材が種類・量ともに豊富に漁獲される。

 来週はもう3月(弥生)「春」としても許されるのであろう。

当「旬のおたより」も来週からは「春」のカテゴリーとします。

                【調理・撮影:2019/02/26】

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弥生御膳

お品書き

 少しずつ寒さが和らぎ、もう雪はないような気はするが、油断

ならない。タイヤ交換はもう少し待つことにしよう。海の方も徐

々に春らしい雰囲気を醸し出してきた。嬉しい限りである。  

 昨年から一部、赤(酒粕)酢飯を使用しているが、これが奏功

し、今まで「地味」とされた素材が「活性化」した。しかも、そ

の種がドンドン増すばかり。これも嬉しい限り。       

                【調理・撮影:2019/03/05】

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浅春の候

お品書き

 陸は春雷が轟き、霰が降ってきた。冬に逆戻りしたような気候

となっている。寒いし、気分もドンヨリとしてくる。     

 一方、海の方はいよいよ「春らしさ」を存分に発揮した素材が

種・量とも豊富に出始めてきた。それらの中から、今日はどれと

どれを取上げるのか。その選択を考えていると、時間をすっかり

忘れ、こちらはウキウキとしてくる。楽しみでもある。    

                【調理・撮影:2019/03/12】

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早春点描

お品書き

 先週は寒い日が続いて霰も降った。今週は「彼岸入り」で漸く

寒さが緩んで何より。「暑さ寒さも彼岸まで」の好例なのか。 

 出荷された数多の農林水産物の中から偶然にも目に入り、その

中から奇跡的に選択した素材達。もう二度と出会えない組合せと

言える「一期一会」なのであろう。「あと何回春のお彼岸を迎え

ることができるのか」しっかりと噛みしめたい。合掌。    

                【調理・撮影:2019/03/19】

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春告鳥名調子

お品書き

 鳥の名に疎い自分でさえもハッキリ「ウグイス」と分かる鳴き

声。まだ若いのか、そのたどたどしさに気持ちも和らぐ。それで

も「春告鳥」だから「春」なんだろう。時化でなければ、店頭に

並ぶ鮮魚介類の種・量が増え嬉しい限り。当日鮨ネタに相応しい

素材は少なくとも約30種。その中から10種を選ぶ組合せは約

3千万通り。食べ尽くすには何年かかるか長生きするしかない。

                【調理・撮影:2019/03/26】

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春海饗宴

お品書き

 4月を迎え、新年度が始まり、新元号が決定し「平成最後の花

の季節が巡ってきたのか」と感慨深さもひとしおであるが、期待

を裏切る降・積雪。「蕾もしぼんで、平成最後を立派に飾れるの

か」と不安が過る。その上、海は大時化。店頭に並ぶ魚種・量も

寂しく滅入る気分に畳みかけるが、他県産がその穴をしっかり埋

める。まぁ「のたりのたり」と「花持ち」に期待するか。   

                【調理・撮影:2019/04/02】

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花御膳

お品書き

 金沢地方気象台によると、標本木が4月6日に満開、平年より

4日早く昨年より3日遅いと発表。8日(月)に犀川河畔の見事

に咲き誇っている様子を通りすがりに見かけた。「このまま何時

間でも」と後ろ髪を引かれながらも調達へと先を急いだが、急い

だ割には店頭の品揃えは寂しくガックリ。唯一の慰めは「少雨・

寒冷の予報で花持ち良さそう」のみ。週末まで持ってくれ。

                【調理・撮影:2019/04/09】

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陽春の候

お品書き

 陸は、朝晩冷え込むものの、漸く日中温かい日々が続く様にな

り何より。一方、海の方も穏やかな日が続き、時化の日もめっき

りと減り、漁獲量・種も豊富で嬉しい限り。しかし、よく考える

と「鮮魚介類の需要」と「気象状況」には全く因果関係は見当た

らない。言い換えれば、豊漁・不漁に関わらず、その需要は、一

定なのであろう。故に「豊漁に合わせた需要喚起」は無理筋。 

                【調理・撮影:2019/04/16】

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山吹爛漫

お品書き

 近所の公園の桜は、今年も見事な満開に終わりを告げ、名残り

の葉桜に変わりつつあり、それを待ち構えていたように「山吹」

が人知れず満開を迎えようとしている。花の種類に疎い当方もそ

の可憐さ・奥ゆかしさに惹かれその名を覚えた。当山吹は、バラ

科ヤマブキ属(落葉低木)とのこと。地味でひっそり目立たず、

自己主張なく品格が備わる。サウイフモノニワタシハナリタイ。

                【調理・撮影:2019/04/23】

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永遠の掛橋

お品書き

 調理・撮影「平成」→編集・執筆・公開「令和」と年号を跨ぐ

持続可能・継続型の「いしかわ旬の鮨だより®」となった。 

 新作「たけにに」もこの時期に相応しい逸品に仕上り、新種の

ネタ「ミシマオコゼ」に出会えた歓びとともに新時代へと歩みを

進め、橋を渡り切ることができた。「伝統」と「革新」の両輪を

旨に「永遠に継続できるように」一歩ずつ歩き続けよう。   

                【調理・撮影:2019/04/30】

△Page top

立夏点描

お品書き

 令和初の調理・撮影である。年号が替わろうが、5月は5月で

あって、季節は巡る。海水温はこの時期から例年通り上昇局面に

差し掛かり、鮮魚介類は立夏を通過しても、まだ「冬の名残り」

や「早春」をイメージさせる。それでもこれが「旬」。陸の農産

物を含め、今の時期に相応しい逸品を揃えることができた。  

 今後、海水・気温の上昇に伴い、新たな楽しみも増えてくる。

                【調理・撮影:2019/05/07】

△Page top

皐月の静寂

お品書き

 元号改定の祝賀ムードと超大型連休を通過し、街中はいつもの

5月へと落ち着きを取り戻したようだ。陸の気候は「晩春」を通

り越し、一気に「初夏」へと歩みを進めたような気がする。  

 一方、海の方はいつもの年ならこれから海水温が上昇し始め、

「春真っ只中」へと様子が変わるのであろう。そこで何かを期待

するのではない。いつも通りの平年並みが一番好いのです。  

                【調理・撮影:2019/05/14】

△Page top

小満の候

お品書き

 陸は、二十四節季の一つ「小満」を迎え、程良い陽気となって

きた。一方、海の方は、約2カ月遅れてこれからどんどん海水温

が上昇し、所謂「新子の時期」を迎えることになるが、時化でも

ないのに店頭に並ぶ魚種・量とも若干寂しい。生産者(漁業者)

が獲りたいもの-流通が売りたいもの-消費者が真に欲しいもの

の完全一致は理想なのか、現実は真逆のようだ。       

                【調理・撮影:2019/05/22】

△Page top

麦秋の宴

お品書き

 先週から最高気温が30℃超えの日々が続き、初夏を通り越し

て真夏の気配が漂うが、一雨来れば少し落ち着く。週末に通い続

けている鮮魚店への道中で見かける麦畑が黄金色に輝き、その一

部が刈り取られていた。今が正に「麦秋」の時期なのだろう。 

 一方、海の方は、今が春真っ盛りなのであろう「それらしい」

魚種が旬を迎えた。来週からは「夏」に衣替えします。    

                【調理・撮影:2019/05/28】

△Page top

初夏の候

お品書き

 6月に入り「初夏」の名に相応しい爽やかな日々が続いて、当

「旬のおたよりページ」も「夏に衣替え」しました。     

 陸は「初夏」ではあるが、海はそろそろ「春の盛り」に差し掛

かったところなのであろうポツポツと「新子」が出始めた。  

 これから鬱陶しい「梅雨」を迎えるが、新たな(すっかり忘れ

ていた)素材との出会いがその憂いを払拭させる。海は豊だ。 

                【調理・撮影:2019/06/04】

△Page top

入梅の候

お品書き

 暦の上では11日が「入梅」。実際のところ、北陸地方は既に

7日には梅雨入りしたとのこと。(新潟地方気象台発表)   

 ここ数日は、陰鬱な雨が降ったり止んだり、ジメジメして肌寒

く、先日までの爽やかな初夏の陽気はどこへ行ったのか。   

 一方、海の方は魚種・量ともその選択に悩む程に堅調である。

どうやら、春の気配から夏に向けての移行期間に入ったようだ。

                【調理・撮影:2019/06/11】

△Page top

水無月祭

お品書き

 この時期に限らず、時化でなければ、鮨ネタに相応しい素材は

通常30~50種程度は出荷されている。少なく見積もって30

種とし、その中から10種を選択する組合せは、約3千万通りと

なる。今日の選択以外にも採用すべき「旬の」素材は豊富にある

ことから、同じ組合せにはならないし、出来ない。毎回「最善」

を意識した結果として、本来の意味の「一期一会」となる。  

                【調理・撮影:2019/06/18】

△Page top

夏至の候

お品書き

 今年の夏至を通過したが、相変わらずの梅雨空のお陰で、今そ

の時季であることに特段の印象はない。それでも、朝は早い時間

から明るくなって、少々睡眠不足と感じるのは自分だけか。  

 一方、海は海水温上昇中であり、陸で言うところの「春真っ只

中」に相当するのであろう。店頭に出始めた魚種がそれを象徴し

ている。ウキウキ感が滲み出て、こちらまでそうなる。    

                【調理・撮影:2019/06/25】

△Page top

半夏生饗宴

お品書き

 半夏生にタコをいただく風習は、ご当地石川のみと思っていた

ら然にあらず。「半夏生 タコ」で検索してみてください。  

 当タコ、タウリン豊富で「肝臓の解毒能力を強化。アルコール

障害にも効果的」(農水省HP)とあった。「タコは毎日摂取すべ

し」と即、調達したが「毎日飲まなきゃいい」だけの事。   

 でも、タコを含め鮮魚介類は、毎日食べてもいいんですよ。 

                【調理・撮影:2019/07/02】

△Page top

文月点描

お品書き

 店頭に並べられた魚種が「少し寂しくなった」と気付いたのは

静かに底曳網漁が禁漁期間に入ったせいなのだろう。解禁前には

ド派手なお知らせがある半面、「禁漁期間に入りました」とは誰

も言わないものだから気付くのが遅れた。それでも、この時期に

相応しい「旬の逸品」は豊かであり、食べるべき魚種は、食べき

れない程豊富にある。一度全種制覇にトライしてみてください。

                【調理・撮影:2019/07/09】

△Page top

盛夏賜物

お品書き

 近海底曳網漁が禁漁期間となり、若干店頭の品揃えが寂しくな

ったかと感じたが、漁獲情報を冷静に凝視すると、鮨ネタに相応

しい魚種だけでも30種以上はある。寂しく感じさせたのは、店

側の品揃えの問題であり、漁獲減少ではなく、まして資源が枯渇

したわけではない。「夏枯れ」と嘆く方がいらっしゃいますが、

この時期に相応しい「旬の逸品」は豊富である。正に「賜物」。

                【調理・撮影:2019/07/17】

△Page top

大暑の宴

お品書き

 梅雨空が続く中、「大暑」を迎えた。お日様がギラギラと輝い

たカラッとした「大暑」ならまだしも、ただひたすらに蒸し暑い

だけの「大暑」には閉口し「対処」の術もない。去年はどうだっ

たなどは、遥か5万光年彼方へ。昨日食べたものすら危うい。

 この蒸し暑さのせいなのであろう。漁業関係者のやる気の無さ

が店頭に滲み出ている。それでも切れない海の豊かさに感謝。

                【調理・撮影:2019/07/23】

△Page top

納涼専科

お品書き

 先週梅雨明けが発表され、最高気温が30℃を超える暑い日々

が続き、いよいよ夏本番か。明後日には8月。早いものですね。

 調理・撮影前(調達日)の漁獲・市場情報を眺めていると、鮨

ネタに相応しい魚種は30以上ある。仮に30として、その中か

ら10種を選ぶ組合せは、約3千万通りとなる。これを召し上が

って「少しでも涼を感じてもらえれば」の一期一会。     

                【調理・撮影:2019/07/30】

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盛夏口福

お品書き

 うだるような炎暑が続き、心身共にグッタリ。皆様方もご自愛

ください。多分、この暑さに生産者(漁業者)も出漁を見合わせ

られているのであろう、県内の漁獲量・種は、共に低調である。

 それでも途切れず「何かある」のは、資源豊富なご当地石川の

環境の良さと言えるのではないか。そのありがたさが、身に沁み

る。これが皆様方にとって「暑気払い」となれば幸いです。  

                【調理・撮影:2019/08/06】

△Page top

残暑払い

お品書き

 この酷い暑さは、立秋を過ぎたから常識的には「残暑」となる

のだろうが、その一文字加え「残酷暑」としておこう。    

 さて、県内鮮魚介類生産(漁業)者は、この酷い暑さを避け、

休漁モード。その結果、量・種とも極めて低調。一方、他県産を

含む流通(市場)もこの酷い暑さを避け、お盆休みに突入。  

 みんな「残酷暑」のせい。「残酷暑ニモマケズ」と勤しもう。

                【調理・撮影:2019/08/13】

△Page top

晩夏饗宴

お品書き

 お盆休みと台風の影響により、石川県産鮮魚介類の入荷は極め

て乏しい状況である。足が早く在庫が効かない鮮魚介類は、お盆

休みや台風が来ても一定の需要はある。むしろ、お盆期間などは

普段より需要があるように思える。その「穴」をしっかりと埋め

ているのが他県産や外国産である。せっかくの需要をゴッソリと

持って行かれているような気がする大きな機会損失だ。    

                【調理・撮影:2019/08/20】

△Page top

処暑の候

お品書き

 「処暑」その名の通り、漸くあの「残酷暑」も収まって、過ご

しやすい気候となってきた。さぞかし、生産(漁業)者の生産性

も向上すると思いきや、相変わらず水揚量・種とも寂しい状況で

ある。きっと、もうすぐ解禁の準備をされているのだろう。  

 天気予報の「暑さおさまる」を「暑さおさる」と「ま抜け」に

認識。どうやら「残酷暑」にヤラレタようだ。回復できるのか。

                【調理・撮影:2019/08/27】

△Page top

長月好日

お品書き

 底曳網漁解禁となると、にわかに店頭の様子が賑やかになり、

嬉しい限りではあるが、今まで需要を支えてくれた他の漁法の水

揚をないがしろにはできない。むしろ、底曳網漁由来の魚種によ

り店頭の片隅に追いやられている状況を目の当たりにすると、ひ

いき目にしたくなるのが「人情」というものである。とは言うも

のの、どちらにしても「命を頂いている」を忘れてはならない。

                【調理・撮影:2019/09/03】

△Page top

新秋の候

お品書き

 底曳網漁解禁と好天が続き、県内漁獲量・種共に豊富となり、

嬉しい限りであるが、猛暑がぶり返し、皆様体調管理にご自愛く

ださい。季節感も「秋なのか夏なのか」よくわからん。    

 一方、海の中は、これから盛夏を迎えるのであろう「新子」が

豊か。陸と同様「秋なのか夏なのか」よくわからん。まぁそれが

「新秋の候」たる所以。これから涼しくなるのだろう。    

                【調理・撮影:2019/09/10】

△Page top

爽涼の候

お品書き

 漸く「猛暑」も収まり、随分と涼しくなってきた。あの暑さか

ら比べると、まだ最高気温が25℃以上あるのに、寒いぐらいに

感じるのは、体が着いていけないのか、歳のせいなのか。   

 海水温が最も高い時期に差掛り、魚介類の活性が高いことと、

好天続きにより、漁獲量・種が最も多い時期と言える。    

 「暑さ寒さも彼岸まで」が脳裏をよぎった。もう間近だ。  

                【調理・撮影:2019/09/17】

△Page top

長月点描

お品書き

 連休を見据えた計画的な休漁と引き続き台風による休漁。3日

も休漁が続くと店頭から県内産が消え、その穴を他県産が埋める

構図となるのは必然。県内産は、店舗側の僅かな備蓄が支えとな

っているが、微量。なぜ、弾力的に計画を見直すことができない

のか理解不能。週末の稼ぎ時、大きな機会損失ではないか。  

 お彼岸が明け、来週は10月に入る。もう長月も終わりか。 

                【調理・撮影:2019/09/24】

△Page top

神無月朔日

お品書き

 10月1日に調理・撮影実施したから「神無月朔日」と命名。

馴染みの鮮魚店の大将曰く「台風接近により、七尾近隣の定置網

は、ほとんど網を上げてしまった。しばらくは何も出て来ない」

とのこと。消費税率が上がろうが「時化」と「鮮魚介類の需要」

との因果関係はない。その間の「穴」を他県産が「埋める」大き

な機会損失となる構図。何とかならないのか、永遠の課題。  

                【調理・撮影:2019/10/01】

△Page top

秋麗の候

お品書き

 陸は、めっきり秋らしくなり、朝晩は冷え込んで、周囲の木々

も少しづつ色づき始めてきた。一方、海の方は、海水温が最も高

い時期で魚介類の活性高く、例年であれば漁獲種・量ともに豊富

なところだが、立続けの台風による時化と急潮の影響で漁獲情報

はない。今週末もまた、強い勢力を保ったまま台風接近の予報。

 漁獲どころではない。皆様に被害が無い事を祈るばかり。  

                【調理・撮影:2019/10/08】

△Page top

清秋の候

お品書き

 台風の影響と予め決められた休市により、県産鮮魚介類の出荷

は、極めて少ない。この厳しい状況の中、冷凍ストックと県外産

を有効に活用し、調理・撮影としたが、妥協の産物ではない。

 危機感がこの「逸品」を生み出させた動機と言えるのだろう。

言い方を変えれば、日頃は「豊富な素材に甘えていた」というこ

となる。改めて「海の豊かさ」を認識し、感謝する次第。

                【調理・撮影:2019/10/15】

△Page top

神無月の宴

お品書き

 今年限りの特別な祝日に、自分を含め招待されなかった国民・

県民の皆様へ「祝宴の儀となり得るように」と数多の素材の中か

ら厳選し、調理に至った。当日は、約30種の候補があり、その

中から10種を選ぶ組合せは、約3千万通りとなる。そう考える

と他にも「正解」があるように思えるが、全てを検証するには、

「もっと長生きしなければ」と思う「おめでたい人」であった。

                【調理・撮影:2019/10/22】

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神無月点描

お品書き

 朝晩めっきり冷え込んで、まだ早いかもしれないが、ストーブ

が恋しくなる時期を迎えた。皆様、体調管理にご自愛ください。

 さて、調達日は時化により石川県産鮮魚介類の入荷はやや少な

めであったが、店頭にはこの時期ならではの食材が他県や陸から

豊富に出揃い、鮨ネタの確保に窮することなく、幸いである。 

「これに甘えてはならぬ」と自戒した結果、視界が広がった。 

                【調理・撮影:2019/10/29】

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霜月好日

お品書き

 石川県産鮮魚介類の需要と供給は、一体どうなっているのか。

長年、県内漁獲情報と販売チャネルを見続けてきた印象を一人の

消費者として、利用業者として、以下の通り述べたい。    

 なぜハッピーマンデーを控えた週末の市場を計画連休とするの

か?買物が集中し、需要がある週末の凪の日になぜ操業しないの

か?その「穴」を他県・他国産が埋めている。疑問は尽きない。

                【調理・撮影:2019/11/05】

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立冬口福

お品書き

 先週6日(水)にズワイガニ漁が解禁となり、翌日から店頭が

「カニカニ攻撃」により席巻されてしまった。気の毒にも他の鮮

魚介類は、店の片隅に追いやられ、随分と肩身の狭い思いをされ

ているのであろう。今、これらの秀逸な品々をないがしろにする

理由は、全くない。むしろ、大いに取り上げられるべきである。

 ズワイガニは、もう少し落ち着いたところで採用しよう。  

                【調理・撮影:2019/11/12】

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錦秋日和

お品書き

 紅葉が街にも降りてきた。背景の空の色が何であっても美しく

映える。もうじき「白いモノ」も降りて来るんだろうなぁ。  

 一方、海の方は、(カニ以外に)豊富な資源があることを理解

しているが、生憎、時化の日が多く、カニを含め石川県産の漁獲

は低調の模様。店頭も同様であるが、そのすき間を他県・他国産

が埋めている。何とかならないのか。歯がゆい思いだけが募る。

                【調理・撮影:2019/11/19】

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晩秋の候

お品書き

 「晩秋の候」を通り越し「初冬」ではないかと思われる今日こ

の頃。それでもまだ11月。暖かい日もある。すしセン®では9

~11月を「秋」、12月~翌2月を「冬」と位置付けているか

ら「晩秋の候」としたことを何卒、ご理解・ご容赦ください。 

 その11月も晦日に近づいてきた。来週はもう師走か。今年も

また、ずーっとあたふたしながら、大晦日に近づくんだ。あぁ。

                【調理・撮影:2019/11/26】

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香箱日和2019

お品書き

 お待たせしました。毎年恒例の「カニカニ攻撃」が一段落した

ことから、解禁からほぼ一ヶ月遅れの「香箱日和」となります。

 今回から、赤(酒粕)酢飯を巻物以外の3種に採用し、内子・

外子を分けて、各々の好さ・特徴を分かり易くしました。   

「香箱の隅をほじくる白肉に われ汗まみれ 蟹に遊ばれ」  

                   © いしかわ 唐変木

                【調理・撮影:2019/12/03】

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香箱日和 確定版

お品書き

 「香箱日和」は、2015年11月の初公開から今年で5年経

過したことになる。毎年少しずつ改善を重ね、先週公開の「香箱

日和 2019」を最終形としていたが、改善点が見つかった。

「つばた巻®かにまこも」2貫を「カニ玉押寿司」に置換え、本

来の「ニコニコ盛りの定義」に適うものとなった。まだまだ改善

の余地はあるかも知れないが、これを以って確定版としよう。 

                【調理・撮影:2019/12/10】

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初雪の候

お品書き

 お題を「初雪の候」としたが、ほっこりする温かい日もあって

なんとも的外れである。まぁそれはそれでありがたいのだが。 

 金沢地方気象台によると「令和元年12月6日金沢で初雪を観

測しました」とのこと。お題がまんざら嘘でないとホッとした。

「地球温暖化」か。今が旬の素材達を今のうちに召し上がらない

と「生態系破壊」によって、もう食べられなくなるのかも。  

                【調理・撮影:2019/12/17】

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歳末の口福

お品書き

 なんとも気忙しい歳末ではあるが、心静かにこの1年を振り返

ると、少数ながら「もう無い」と思われた新素材に出会えたり、

赤(酒粕)酢飯との組合せが豊作であり、来年・再来年分に至る

程、試作・試食・撮影できたこと。また、既知の何かと何かの組

合せ資源が無尽蔵であると気づかされ、収穫の多い1年だった。

 今年は、これでお終い。皆様、良いお年をお迎えください。 

                【調理・撮影:2019/12/24】

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